清水建設は道路舗装大手の日本道路の株式50.11%を所有しているが、TOB(株式公開買い付け)を通じて完全子会社化し、協業による事業拡大の取り組みを強化する。インフラ更新工事案件の受注拡大や、民間顧客への営業活動でのノウハウ共有、海外事業の営業・調達ネットワーク活用などを見込む。

親子上場の解消や上場維持コストの削減も狙い。

買付代金は最大552億4900万円。買付価格は1株につき2520円。TOB公表前営業日の終値2169円に16.18%のプレミアムを加えた。買付予定数は2192万4514株で、下限は所有割合16.56%にあたる727万7000株。買付期間は5月15日~6月25日の30営業日。決済の開始日は7月2日。公開買付代理人は野村証券。

日本道路はTOBに賛同を表明し、株主に応募を推奨することを決めた。TOB成立後、同社は東証プライム市場への上場が廃止となる。

日本道路は1929年に日本ビチュマルス鋪装工業として創業、1947年に現社名となった。全国に10支店、103カ所に営業所・出張所、85カ所に合材センター・混合所・乳剤工場などを設けている。

1961年に東証2部上場、1971年に東証1部に昇格(2022年4月に東証プライム市場に移行)。清水建設は2022年に日本道路を連結子会社化した。

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