
こんにちは、柳川隆洸です。
新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。
西洋占星術では1カ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1カ月の社会的傾向を知ることができます。
まず、先月の1月29日の新月から現在までを振り返ってみましょう。
前回の記事で、2月の前半までは各地で紛争や衝突が激化する一方、2月後半からは徐々に緩和へ向かう可能性があるとお伝えしていました。
実際、イスラエルとパレスチナの間では2月上旬に停戦条件の折り合いがつかずガザでの攻撃が再燃したり、アフリカのコンゴ民主共和国などでも反政府勢力との衝突が激化したことが報じられていました。その反面、2月下旬には徐々に交渉の糸口が見え始め、平和的な方向へ動いている印象を受けます。
そんな中での2月新月からの星の影響を見てみましょう。
警戒が必要な1カ月、為替相場にも注意
新月は2月28日9:44です。
3月は世界情勢に引き続き注意が必要な星の動きが続きそうです。
調和を意味する金星が3月2日から逆行に入り、人間関係に微妙なすれ違いが発生しやすい傾向があります。
衝突を意味する火星が不満や不安を内に溜め込みやすい星配置にあって、外交交渉や政治的な場面でも、表向きの姿勢と裏の思惑が食い違うことで、かえって遺恨を残す結果となるかもしれません。
また3月15日にはコミュニケーションを意味する水星も逆行に入るため、意見の食い違いや、過去の問題が蒸し返される状況が増えるでしょう。
3月中旬から下旬にかけては、制限を意味する土星と、幻想を表す海王星の組み合わせも重なり誤情報が広まりやすい時期になります。特に金融政策や経済交渉においては、政府や財政の方針転換が急に表面化し、為替相場が不安定になる可能性等があるため注意が必要です。
さらに、3月14日の満月は月食です。月食は自然災害や気象変動が発生しやすいと言われており、海王星の強い影響から水害関係には特に警戒が必要です。
このように、新月からの1カ月は金星や水星の逆行による混乱やすれ違い、火星が抑圧されることで起こる内面的な不満の蓄積など、現実と理想のギャップに向き合わざるを得ない場面が増えそうです。
そしてこの星の影響は社会だけでなく、私たち個人にも降ってきますから、気を引き締めて過ごしたい1ヶ月になります。
【企業ピックアップ】パルコ
毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回はパルコ(1953年2月13日設立)を取り上げました。
ファッションビルとして全国各地に展開し、アパレルだけでなく劇場やアートギャラリーといった文化的要素も積極的に取り入れてきたパルコですが、近年はいくつもの店舗を閉店せざるを得ない状況が続いており、特に「松本パルコ」が閉店するニュースは地域経済にも波紋を広げています。ファストファッションやEC(ネット通販)サイトの台頭、郊外型ショッピングモールとの競合などが激化するなか、「この先パルコはどのように生き残っていくべきなのか」という課題が浮き彫りになっています。
そこで、同社に未来があるとすれば、どのような経営をすれば良いのかを占星術の観点から見ていこうと思います。
「新しい発想」と「独自の価値観」で強みを発揮
まず企業の推進力を示す太陽が水瓶座に位置しており、「新しい発想」や「独自の価値観」を打ち出す力が強い企業であることが分かります。実際にパルコはこれまで、既存のショッピングセンターとは一線を画した演劇・アート・音楽など多様なカルチャーを融合し、若者文化の拠点となる独自性を追求してきました。
そんな太陽とカリスマ性を意味する冥王星が対向する星配置にあり、これは影響力を持って革新力と強烈な自己表現力を生むエネルギーに充ちており、大胆なアート企画やファッションイベントを次々に打ち出す、まさに一般的に知られているパルコの「面白い場所を提供する」という特徴と一致すると言えるでしょう。
ただ、月と木星がネガティブな繋がりになっており「攻めの姿勢が強いほどリスクも膨らみがち」な傾向が出やすいです。近年、連続して店舗を閉じる事態に陥っている背景には、まさにこの「攻めと守りの両立」が難しくなっている状況があると言えるでしょう。
ファッション業界自体が、“個性的なブランド”から“安価なファストファッション”や“古着”が入り乱れる戦国時代に突入しており、販路もネットや量販店など多岐にわたっています。これほど絶えず動く市場環境に対応するには、従来のビジネスモデルを超えた発想転換が必要です。
そこで同社のホロスコープで可能性がありそうなのが、土星と海王星の結合で、これは「夢を形にする力」を意味しています。誰もが予想しなかった夢のようなビジョンを現実化させてしまうような、少し荒唐無稽にも思われますが、実現すればかなりのインパクトになる能力です。
パルコに未来があるとすれば、誰も体験したことがないような体験型の施設やデジタルとの融合など、今の時代が求める夢を現実的に形にしていくことが重要だし、それが実現できるホロスコープを持っているので、この才能をいかんなく発揮したいところです。
総じて、パルコは「枠にとらわれない独創性」を最も強い武器にできる企業ですから、強力な革新力と表現力を上手に活かしながらも、攻守のバランスを整えることで、今後のV字回復の可能性を秘めていると言えるでしょう。
問題への対処が適切ではなかった
では次に、パルコの今後の流れを見てみようと思います。
パルコが相次いで店舗閉店を余儀なくされていますが、2006年の「岐阜PARCO」、2008年の「厚木PARCO」閉鎖はいずれも、土星がネイタル太陽にネガティブに影響した時期と重なります。
さらに2012年のJ. フロントリテイリング<3086>によるTOB(株式公開買い付け)での子会社化も、多くの企業で転換点となりやすいサタンリターン(土星回帰)の時期と一致しており、痛みを伴う抜本的な組織再編が不可避だったことが伺えます。
こうした土星の動きは企業の弱点が露呈しやすいタイミングであり、パルコの場合も立地・老朽化やEC台頭への対応不足などが大きく浮き彫りになったと言えるでしょう。
最近では2023年前後に「津田沼パルコ」や「松本パルコ」閉店のニュースが相次ぎましたが、これも同社の太陽に対して土星が対立するタイミングで発生しています。土星はそもそも、企業がはらんでいる問題の解決を促す天体ですが、これほど長年にわたって土星の影響から脱することができていないのは、それだけ問題に対する対処が適切に行われてこなかった根拠ということになります。
今月からチャンス到来、2037年には大きな転機が
そんなパルコに将来のチャンスはあるのかというと、実は2025年2月に企業の情熱や突破力を意味する火星に絶大な回復力の冥王星が繋がっています。
また2028~29年には拡大天体の木星が同社の太陽に対してポジティブに繋がるので大きく浮上できるチャンスに恵まれるかもしれません。
ただ、同社が本当の意味で生まれ変わる時期があるとしたら、それは2037年頃になりそうです。冥王星が同社の太陽と深く関わり、過去の歴史やブランドイメージから抜け出して根本的に企業を作り変える機会となるでしょう。
ですが、それは悪く出るとパルコ存続の終止符となる可能性も否定できません。
占星術的には革新を恐れずに動き続けるほど次の好機が開く企業ですから、2037年までのポジティブな星の影響を上手く使って、良い意味で変革できる企業へと回復する未来を期待したいところです。
*次回公開予定は3月28日です。
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