
10月1日に多くの飲料や食品が値上げされる中、牛丼では値上げと値引きの両施策が登場することになった。
牛丼チェーン吉野家を展開する吉野家ホールディングス<9861>は、2022年10月1日14時に牛丼を20円値上げする。
牛丼チェーンすき家を展開するゼンショーホールディングス<7550>は、10月1日9時から会計時に提示することで、牛丼、カレー、うな丼、うな牛、牛カルビ丼が70円引きになる「Sukipass(スキパス)」を200円で販売する。店内飲食、持ち帰りのどちらでも利用可で、1回に合計3商品までが割引対象となる。10月31日までは何度でも使用できる。
吉野家の2022年3-8月の既存店の平均売上高は前年同月比108.1%、すき家の4-8月の既存店の平均売上高は前年同月比107.8%で、両社ともに好調に推移している。
値上げと値引きという真逆の選択をした牛丼大手2社の10月は、どのような数字になるだろうか。
丼物を全品20円値上げ
吉野家は一部の商品を除き、税抜き価格で平均18.8円値上げする。牛丼、豚丼などの丼物商品では全品税抜き価格で一律20円の値上げとなる。例えば税引き価格388円の牛丼並盛は408円となり、店内で飲食すると448円、持ち帰りだと440円になる。
値上げ後も店内飲食の定食、御膳については、ライスの増量、おかわり無料サービスは継続するという。

ランチメニューを70円引きに
すき家のスキパスは、牛丼ライト、お子様牛丼、お子様カレー、牛丼のランチメニューなども値引きの対象となる。牛皿、牛皿定食、カレールー単品、うな皿、特うな皿、牛カルビ皿、牛カルビ定食は対象外という。
カードはなくなり次第、販売を終了する。
すき家では9月にも、牛丼やキムチ牛丼、ねぎ玉牛丼などが70円引きとなるスキパスを販売している。
こうした戦略の違いは、どちらに吉とでるだろうか。3日後には火蓋が切られる。

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文:M&A Online編集部