かつてeスポーツ後進国と評されていた日本だが、今では首都圏を中心に、毎週eスポーツ・ゲームイベントが開催されているほか、「Apex Legends Global Series」の決勝大会が札幌に膨大な経済効果をもたらしていることは周知の事実である。
こうした潮流のなか、各地で行われるイベント運営においては、観戦や参加に付随した物販・飲食展開が大きなビジネス機会を創出していることは明らかだ。
規模の大小に関わらず、興行的な側面が非常に強いeスポーツにおいて、従来のスポーツに倣ったマネタイズは業界全体の発展に不可欠な要素である。
そうした課題に対してのヒントとなる事例として「スポーツチーム・アスリート向け総合展 2026 ―Japan Sports Week―」に出展したSquare株式会社を取材し、決済の高速化と業務のDX化がもたらすメリットについて話を聞いた。
Squareが示すスタジアムDXの世界
アメリカで2009年に創業したSquare社は世界初のモバイルカードリーダーを発表。
2013年には日本進出を果たし、現在400万を超える加盟店でSquareの決済端末が採用されている。
今回のイベントはスポーツチーム・アスリート向け総合展ということで、オフィシャルキャッシュレスパートナーであるTOYOTA ARENA TOKYOとの協業を押し出している。
TOYOTA ARENA TOKYOといえばプロバスケットボールチーム「アルバルク東京(@ALVARK_TOKYO)」のホームアリーナだ。
- モデレーター: Square株式会社 統合マーケティング日本責任者 赤松夏子
- スピーカー: エームサービス株式会社 関連事業本部S&E第二事業部 TOYOTA ARENA TOKYO事業所 コンセッション ユニット マネジャー 澤田安麿
- スピーカー: Square株式会社 シニア・オンボーディング・サポートスペシャリスト 金城貴雄
ステージでは「スタジアムDXの最前線」をテーマに、トークセッションが行われた。
スピーカーにはTOYOTA ARENA TOKYOの飲食店舗運営を統括するエームサービス株式会社 澤田安麿氏と同事業に伴走するSquare株式会社 金城貴雄氏。
モデレーターはSquare株式会社 赤松夏子氏が務めた。
スポーツならではの“ピーク需要”に対応
アリーナでは試合間のハーフタイムなど特定の時間帯に需要が集中するため、より早く確実な店舗運営設計が観戦体験の向上と売上の最大化に貢献する。
同じ施設内でも各売店ごとにロケーションや提供フローに差があるのが一般的だが、TOYOTA ARENA TOKYOでは常設の飲食売店・オフィシャルグッズショップなどをキャッシュレスエリアと位置づけ、合計107台のSquareの決済端末が稼働しているという。
また、Squareの決済端末が主要決済端末の中で日本最速のタッチ決済スピードを実現しているという第三者調査の結果も強調。
ピーク需要への対応には1秒の短縮が会計数や売上に直結するのだ。
大規模導入への不安と結果
事業者にとって最も不安を抱くのが“導入時”だろう。
「設置にどれくらい時間がかかるのか」「操作方法を覚えることができるのか」「いざ始まったときにトラブルは起きないのか」といった懸念はつきものだ。
金城氏は導入初日の電波と操作トラブルに最大の不安を抱えていたというが、ToDoを明確化して不安要素を地道に解消した。
具体例には、以下の3点である。
- 商品登録やレポートの見方といったバックエンド業務
- 決済端末の設置
- 決済端末の使用方法のトレーニング
特に飲食店舗が多いTOYOTA ARENA TOKYOにおいては商品登録の効率化に注力。
Squareの決済端末はPOS一体型のため、煩雑な操作が不要であることも強調した。
澤田氏は当初抱えていた操作への不安に対して「案ずるより産むが易しだった」と表現。
Squareの決済端末の直感的なUIと操作感により、従業員への30分ほどのチュートリアルで一定の操作が可能になった点を高く評価した。
また、売上データはスマートフォンからリアルタイムに確認可能で、CSV形式で書き出して分析にも使用しているという。
モバイルオーダーなどデジタル技術でスタジアムDX向上を目指す
スタジアムにおける観戦体験と運営の展望について聞かれた澤田氏は、今後の試合で一部シートに向けてデリバリー機能を試験運用する予定だと明かした。
いわゆる“モバイルオーダー”型の仕組みで、好きなタイミングで注文して商品が用意できた時点で受け取ることができる。
また、レシートに2次元コードを印刷して待ち時間の可視化を図るなど、まだまだ多くの構想を抱えているようだ。
金城氏はモバイルオーダーの実現に加えて、キオスク端末の導入によって人手不足の解消を目指したい考えを明かした。
「Square キオスク」はiPadを活用した低コストかつハイパフォーマンスなセルフオーダーシステム。
基本操作を顧客自身が行うことで省人化を実現する。
また、現在はSquareにアルバルク東京のファンクラブIDを紐づけることで、顧客ごとの詳細な購買データを取得できるようになっているという。
ポイントを付与してグッズと交換するような施策も行っているといい、TOYOTA ARENA TOKYO全体でこの方針を拡張していくことで、さらなる観戦体験の向上に直結すると展望を語った。
eスポーツビジネスに応用の未来も
eスポーツイベントにおいても、観戦体験の質は試合内容だけで完結するものではない。
特に“推しビジネス”が加熱している日本。
eスポーツイベントとオリジナルグッズや飲食の展開は必要不可欠なセットであり、貴重な収入源となっている。
イベント全体のクオリティアップを目指すうえで、そういった周辺体験の最適化は、来場者の満足度と消費額に直結する要素である。
今回示されたスタジアムDXの取り組みは、まさにその“裏側”を支える基盤であり、日本のeスポーツシーンが次の段階へ進むための現実的なヒントと言えるだろう。
各種決済端末はSquare公式サイトのほか、Amazon.co.jpなど各種ECサイトからも購入可能。
他社からの乗り換えで決済端末が1台無料になるキャンペーンも2026年5月31日(日)まで行われている。
© 2026 Block, Inc., Squareup Pte. Ltd.


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