
筋肉YouTuberでセクシー女優、そしてプロレスラーとマルチに活動してきた、ちゃんよた。9月末でAV女優を引退した一方で、“筋肉活動”は本格化。
ボディメイクのコンテスト初出場で初優勝
――前回の取材は昨年の11月でしたが、ずいぶん痩せられましたね。
ちゃんよた(以下同) 11~12キロぐらい減量しました。今年の2月ぐらいから減量を始めて、半年ちょいくらいですね。食事管理をして減量している感じです。
8月の大会が終わって、そこから1週間ちょっとぐらいは好きなものを食べまくったというか、食欲が止まらなくて、結構食べ過ぎちゃって。
そこで5キロぐらい増えて、これはやばいと思って、今はもう減量開始している感じです。
――大会というのは昨年出場を明言していたボディメイクのコンテスト「マッスルゲート」ですね。食事制限自体は大丈夫なほうなんですか?
いや、食べるのは大好きなのでしんどかったですね。“キレ食い”したりしてました。
――キレ食いって?
“キレ食い”というのは筋トレ界隈でよく使う言葉で、減量している中で何かワーッ!となって、バーッていっぱい食べちゃうことです。チートデイとは違って、もう予期せぬバク食いというか(苦笑)。
――食事制限の中でも、やめてきつかったものとかはありますか。
私、チーズが大好きで。特にチーズケーキが好きなんですが、食事制限中は食べられないんです。でも気を紛らわすために、お取り寄せのチーズケーキとかをひたすら調べて、大会が終わった後に届くようにしてました。
それをやった結果、今、自分の家の冷凍庫に12個ぐらいチーズケーキが入っています(笑)。
――「マッスルゲート」には2024年に新設された「ウーマンズウェルネス」という部門で出場しています。
足が重要視されるカテゴリなんですけど、下半身がでかい女性ってかっこいいなと思って。出ると決めてからはトレーニング方法を変えて、ほぼ毎日足トレです。必然的に上半身が小さくなって、下半身がでかい感じになっています。
――8月中には「マッスルゲート」の2大会に出場しました。17日の仙台大会では見事優勝しました。これはもう優勝する気満々でした?
自信はありました。
おびぎり2、3個が致命傷のボディメイクの世界
――翌週24日の神奈川大会では準優勝でした。前日23日にはプロレスの大会に出場していましたが、その影響もありましたか?
「仙台大会で優勝しているし」という完全に慢心がありましたね。楽しくいこうぜ的な感じでいっちゃったのがよくなかったなと思ってます。
前日のプロレスの試合があったことで、トレーナーさんからは「カロリーを増やしていいよ」という指示をもらっていたんです。それはあくまでもカロリーだけということだったんですが、そこにも慢心があってコンビニのおにぎりを2、3個食べたんです。
コンビニのご飯は塩分が多くて、それがよくなくて次の日はパンパンにむくみました。
「トレーニング」と「ポージング」を教えてもらっているトレーナーさんがそれぞれいるんですけど、大会後2人にフィードバックもらうような感じで動画を送りました。
ポージングを教えてもらっているトレーナーさんからは「仕上がりが仙台のときと神奈川のときと全然違う。何したの?」みたいな感じで言われました。「コンビニのおにぎり食べ過ぎました…」「あ、それだね」みたいな。
――コンビニのおにぎり2、3個で、それだけの変化が出るんですね。
いやあ、全然わからないですね。大会の優勝者が集まってくるので、レベルはある程度高いと思うし。勝ちたい気持ちはありますけど。あと新しいカテゴリなので、審査基準も完全に明確になっていないというか。
――攻略法がわからないわけですね。
そうですね。審査員の人によっては筋肉量を見る人もいれば、絞りを重視する人もいる。
仙台と神奈川の大会の審査員の評価を後から見たんですが、私を上位に入れている人もいれば、下位のほうに入れている人もいて人によって本当に基準が違いますね。
――「マッスルゲート」のために10キロ以上落としているわけですが、プロレスへの影響はどうですか。プロレスはある程度は脂肪がついてないとダメージが大きくなると言われます。
正直、そこはあまりわからなくて。逆に体重が減って動きやすくなったなという感じのほうが強いです。なのでマイナスの感じはしないですね。試合を見たファンの人からも「動きがよくなったね」と言われます。
「AV女優や風俗で働く人のためのパーソナルトレーナーに」
――ちゃんよたさんはメンタル不調が原因で昨年5月から一時休養しましたが、その際に体づくりや筋トレの重要性に気づいたと話していました。今年は逆に体づくりに取り組んだ1年と言えますが、メンタル面などはよくなりましたか?
よくなりました。最近は充実感と多幸感があって「毎日幸せだな」と思って生きてます。「空がきれいだな」「花がきれいだな」とか「お香がいい匂いだな」とかをめちゃくちゃ感じるんですよ。
目標が明確だから、自分の中でもやるべきことが絞られてきているというのもあるし、いいトレーニングもできています。
筋トレだけではなく、AVをやめたことも大きかったと思います。別に嫌だというわけではないんですが、やめるという大きな決断をちゃんと自分の意思で考えてやったというのがよかったのかなって。
自分の人生を自分でコントロールできているなという感じがします。
――12月には「マッスルゲート」全国大会がありますが、大会が終わった後も現在の路線で体を鍛えていくんでしょうか。
ちょっと悩みどころなんですよね。カテゴリは変えないんですけど、「マッスルゲート」よりちょっと上のランクのJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)の大会に出たいという思いもあって。
プロレスもありますし、もうちょっと筋量を増やしたいという思いもあります。
――プロレスはこれからも続けていく。
そうですね。今年でデビューして3年になったんですけど、今までこれといったタイトルを取ったことがないし、ベルトを巻いたことがない。ベルトだったり目に見える結果が欲しいですね。
――リングで闘いたい人とかいますか?
今まではパワーファイターとやることが多かったので、またちょっと違ったタイプの人と闘ってみたい。テクニシャンなレスラーとか格闘系の人とか。そういう人と闘ったら、また自分も違う闘い方ができるのかなと思ってます。
女子プロレスといえば、今はNetflixで『極悪女王』が始まってまた盛り上がるんじゃないかなと思っていて。
――最後に今後の夢はありますか。最初に取材したときには「いつかAV女優や風俗で働く人のためのパーソナルトレーナーになりたい」と話していました。その夢は変わっていませんか。
やりたいですね。今、そのための資格の勉強もしています。当時はジムをつくりたいという夢はあったんですけど、今はチョコザップだったり安いジムがたくさんできているので、ジムをつくる人はあまり多くなくて。
だからジムをつくるというよりは、ジムを借りたいしながらパーソナルジムを開いたほうがいいのかなって思っています。
取材・文/徳重龍徳 撮影/石垣星児