〈変態教員グループ事件〉起訴された教師は「あの新人教師の胸はデカい」と職員室で下ネタざんまい…他のメンバーもリコーダーに体液、不同意わいせつも
〈変態教員グループ事件〉起訴された教師は「あの新人教師の胸はデカい」と職員室で下ネタざんまい…他のメンバーもリコーダーに体液、不同意わいせつも

児童の給食やリコーダーに体液を混入させたり付着させたりしたなどとして罪に問われ、公判中の無職・水藤翔太被告(34)。水藤被告は、児童の盗撮画像をSNSで共有していた変態教員グループのメンバーで、元名古屋市立小学校教諭だった。

そして23日に、水藤被告がグループのメンバーではない山口県の30代男性に盗撮動画を送っていたことが新たにわかった。

水藤→メンバー外の人に共有 ほか2人は余罪で再逮捕 

社会部記者が語る。

「水藤はSNSで知り合ったとされる山口県の男性に、自身が撮影した児童の盗撮動画を送ったことが捜査本部の調べでわかった。捜査本部は、変態教員グループで共有された写真や動画も送信されたのではと見ている。

山口県の男性は教員ではなく、無職の男性とのこと。SNSで知り合った他の人にも水藤が動画を送っている可能性があり、調べが続いている」

水藤被告は3月、名古屋市内の駅のホームで当時15歳の少女が背負っていたリュックサックに体液をかけたとして、器物損壊の容疑で逮捕された。これが変態教員グループの存在が発覚するきっかけとなった。

愛知県警はその3カ月後の6月24日、名古屋市と横浜市の公立小学校の教員同士が女子児童の盗撮画像をSNSのグループチャットで共有したとして、現役の教員2人を逮捕した。性的姿態撮影処罰法違反(撮影など)容疑で逮捕されたのは、名古屋市立の小学校教員の森山勇二(42)と横浜市立の小学校教員の小瀬村史也(37)の両容疑者だ。

水藤被告は6月26日、女児の給食に体液を混入させたり、楽器に付着させたりなどしたとして、不同意わいせつや器物損壊などの罪で名古屋地検に追起訴された。7月17日には名古屋地裁で初公判が行われ、「容姿が好みで、性的欲求や承認欲求を満たしたかった」といずれも起訴事実を認めた。

あとから逮捕された2人も22日、愛知県警によって再逮捕された。社会部記者が再逮捕の内容を解説する。

「森山容疑者は自宅で女児2人のリコーダーと帽子に体液を付けていたことで、器物損壊の疑いがある。

小瀬村容疑者についてはさらに悪質で、神奈川県内の施設で女児の着替えを盗撮したり、24年10月ごろ、同県内の施設で13歳未満と知りながら、別の女児に自身の体を接触させるなどわいせつな行為をした。そのため、児童買春・ポルノ禁止法違反や不同意わいせつなどの疑いがある。小瀬村は今後、さらなる再逮捕があるとされている」

「下ネタをよく職員室で話してました」と知人が告白  

集英社オンラインは今回、水藤被告をよく知るという男性に話を聞くことができた。水藤被告が2015年に赴任し、勤務していた小学校で職場仲間同士で“下ネタ”を話しするのを聞いていたという。

「水藤の勤務先だった小学校では、職員室で教師の下品な言葉が飛び交うことが珍しくありませんでした。特に男教師しかいない時は下ネタをよく話していた。

水藤の隣に座っていたA教諭とB教諭と水藤の計3人で、新人教師の胸がデカいとか、自慰のことを『自主練』と隠語を使って話をしていたのを見ています。そういう言葉を言い出したのは先輩であるA教諭がほとんどでした。水藤は人柄のいいところもあり、先輩の教師が言うことに同調するようなところが、会話の端々で見られました」

実際にどんな会話をしていたのだろうか。男性が続ける。

「A教諭が職員室で『昨日は学校帰りに公園のトイレで自主練した』などと話すと、水藤もそれに乗る感じで面白がって、『自分も家でしたっす』などと話したりしていたのが印象的です。

子どもの見た目を『あの子は可愛い』『あいつはブスだ』などと話していたのは不快感を覚えました。

流石にその会話の中で水藤が“女児に興奮する”ような会話はしていませんでしたけど。しかし、このような会話が職員室で当たり前に飛び交う環境は通常ではあり得ないし、よくなかったと思う。こういった教師の質を高めないと、また同じ問題が起きるのでは」

名古屋市教委には一連の事件で100件以上の苦情の電話がきているという。

事件を受け、名古屋市教委は22日、市内の小中学校を対象に、私用端末での児童の撮影や、教室などへの私用端末の持ち込みを原則禁止する旨の通知を出した。また、学校の備品であるデジカメなどの利用について再度検討し、撮影機会を選定することを決めた。

異例の事態、愛知県警が捜査本部設置 

変態教員グループの余波が日に日に大きくなっていくなかで、愛知県警も本腰を入れ始めている。愛知県警は22日、熱田署に捜査本部を設置した。増員をし、体制を強化して、事件の全容解明を進めているという。

愛知県警の関係者は、捜査本部の現場を語る。

「少年課だったり生活安全課が取り扱う事件で、捜査本部が設置されることはとても珍しい。愛知だけの話ではなく、文科相がこの事件に言及するなど国レベルの話になってきている。警察庁からも圧がかかってきているのも事実。

捜査幹部もいま、記者らに情報を漏らさないと聞く」

ところが捜査は難航しているという。背景には、変態教員グループが使っていた秘匿性が高いチャットアプリが原因だという。

セキュリティ事情に詳しい関係者によると、「このアプリは電話番号の登録が必要ないためより匿名性が高く、警察にも特定されにくい。そのうえ、シグナルやテレグラム同様に、メッセージを送受信するさいに暗号化する機能もある」と明かす。

愛知県警の関係者は言う。

「もちろんスマホの解析を進めており、さらにSNSなどで隠語を使っているアカウントを片っ端から調べ上げたりなどしている。少なくとも3人以外のメンバーを一人でも逮捕しなければ、愛知県警のメンツが潰れる。それが最低限のノルマ」

愛知県警の本気度がいま試されている。

※「集英社オンライン」では、今回の事件についての情報を募集しています。下記のメールアドレスかXまで情報をお寄せください。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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