
全国の小中学校教員が教え子らの盗撮画像をSNSで共有していた事件。捜査している愛知県警熱田署捜査本部は9月30日、東京都豊島区の小学校教諭・澤田大樹容疑者(34)=埼玉県朝霞市西弁財=を児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕した。
自らも盗撮を行なっていたこともほのめかす
澤田容疑者は性的好奇心を満たす目的で自宅で児童ポルノのデータ3点を所持した疑い。調べに対し「データはSNSで入手した」と供述しているほか、自らも盗撮を行なっていたこともほのめかしており、捜査本部は余罪を追及している。
「澤田容疑者が所持していたのは20年以上前に撮影された女児の裸の写真集の一部で、SDカードに保存していたようです。同容疑者が教師になったのは3年前、『教員になって子どもと接するようになってから児童ポルノを集めるようになった』とも供述しています」(社会部記者)
豊島区教育委員会によれば、澤田容疑者は2022年4月に正規教員として採用され、同区内の小学校に着任したという。同教委の指導課長は集英社オンラインの取材にこう答えた。
「昨日、愛知県警の捜査員に協力を求められ、同小の校長を呼び出しました。その後は校長へのヒアリングがほとんどで、私は同席はしませんでしたので、詳しい内容はわかりません。知る限りのことを話していたようです。
同小は地域で子どもを育てようという意識の高いエリアでもあり、これまで特段問題が起きたこともなかっただけに、今回の事件には非常に驚きました。当該教員はクラスを持つ担任でしたが、学年等は被害児童にも関係することになりますのでお伝えできません。
一連の事件については私個人も報道は常に見ていて、10人ほどのメンバーがいて、残りの教師が全国のどこかにいると考えるとやりきれない思いでした。
こうした『表向きはいい先生』が実際は犯罪者だったということに、保護者をはじめ皆様方にどうお詫びしてよいかわからない状況です。しかしこのようなことが2度と起きないよう、今後も教育委員会では対策や検討を重ねていきます」
同教委は10月1日、豊島区立公立学校の全校長を集めて校長会を行い、今回の事件の報告と対応、改めて盗撮行為につながる録画機能のあるスマホやタブレットなどの取り扱いを協議。さらに午後7時から同小で臨時保護者会を行なった。
「社会や算数がとてもわかりやすく板書もキレイ」
「まことに申し訳ございませんでした」
2時間30分以上にわたる臨時保護者会は校長の謝罪からはじまった。参加した保護者が話す。
「事件の中身については、捜査の関係から報道されている以上のことは話してもらえませんでした。少し気になったのは今回の事件のことを、教育委員会や校長が“事案”“案件”と言い続けていたことです校長は、澤田をかなり評価していたようでショックを受けていました。『何やってんだよ、ふざけんなといいたい』って。社会や算数がとてもわかりやすく板書もキレイだったともいわれています」
児童や周囲からも評判がよかった澤田容疑者の逮捕報道に、「先生に手紙を書きたい」と親に訴える児童もいたという。
「数年前に教育実習生としてやってきた先生として覚えてます。運動神経は良い方で昔から野球をやっていたと聞きました。
そもそも逮捕された澤田はしばらく制度上、休職扱いとなるようです。ウチの子も『気持ち悪い』って…。学校はこれまで、研修や指導を行なってきたと話していましたが、澤田は教師になって変態に目覚めたわけですよね。
もう性善説で『学校や先生を信用する』は通らないと思います。保護者会でも『廊下に監視カメラをつけてほしい』『着替えはラップタオルを持参させてほしい』といった声が多くあがっていました」(別の保護者)
“意識が高い街”で保護者からの信頼を壊した澤田容疑者は、埼玉県朝霞市にある家賃10万前後の集合住宅に住んでいた。近隣住民によると、彼女と思われる20代の若い女性と親しげに部屋を出入りする姿も目撃されている。教師になってわずか3年、彼はどこで道を踏み外したのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班