マドンナを虜にしたホット便座は日本名物か?
日本の便座は、今回の来日もお気に召されましたでしょうか、マドンナさん。
このたび12年ぶりに来日したマドンナ。記者会見での「日本の温かいトイレシートが恋しかった」という発言に、衝撃を受けた。

「ホットな便座って、日本だけなのか!?」

日々何気なく触れている便座のぬくもりが、日本独自のものだとしたら、ちょっとスゴイ。これがホントなら、海外ではみんな冷たい便座に腰をおろしているのか? 尻が割れそうです。
さっそくTOTOに問い合わせると、調べたうえでこんな回答をくれた。
「海外ではほとんどみんな冷たいトイレです。温かい便座は、アメリカにも販売はしているんですが、まだ一般には普及してないようですね」

実はホット便座は、アメリカで製造しているメーカーはほとんどない。わずかに使用されているものも日本製。
導入しているのは、個人宅ばかりなのだとか。いっそマドンナも、日本で買っちゃえばいいのにとか思うが、
「日本に来て、ホテルなどで温かいトイレを体験して『買って帰りたい』という方が結構いらっしゃるんですよ。でも、日本は100V、アメリカは200Vと、電圧が違うので、海外の販売店をご紹介しています」

とはいえ、日本ならではの「ホット便座」も、もとは海外のベンチャー企業が作った輸入品だったとか。
「1964年に『医療機器』として輸入したのがきっかけでしたが、当時のソレは温度調整がきちんとできず、熱すぎたり冷たすぎたりの問題がありました。そこで、日本仕様に工夫し、80年から『ウォシュレット』として発売したんです」
「温かい便座」はウォシュレット発売当時からついていたそうで、今年で25周年! ちなみに、便座カバーは、中国などでも使用されているそうだが、
「トイレにおいては日本は世界最先端ですよ」
と広報担当者は言う。

私たちが日ごろ忘れている、「尻の温かさのありがたみ」を思い出させてくれた、マドンナさん、ありがとう。

(田幸和歌子)