
担当の神之田さんによると、『100徳ナイフ』とは一つのハンドルに100個の機能が収納されたモノ。
簡単に“100徳”の内訳を説明すると、ナイフ、ハサミ、鋸、フィリップスドライバー、ドライバーと言った工具はもちろん、きり、プライアー、櫛からコルセットorブーツの紐を締めるフック、馬の蹄鉄の泥落しなど様々。これが一本あれば、ほとんどの事態に対応できそうである。
しかし、実際に100個のツールが必要かと言われると疑問が沸く。そこには芸術品としての価値があるんだとか。
「実際、100個のツールがついたものは使うには逆に不便だと思われますが、一つのハンドルに100個のツールを収めるということは、各ツールの開け閉め、動きなどをスムーズにする長年の経験と技が必要になります。よって完成度の高い『100徳ナイフ』を作ることが出来る人は世界中で限られており、実用品というよりは芸術品としての価値があるんです」
ちなみに山秀さんで販売されている『100徳ナイフ』は、ドイツのマイスターP.LANG氏の手によるもので、世界の最高級クラスの芸術品を求めるコレクターが購入されるそう。
さて気になるお値段だが、なんと税込みで126万円。山秀さんでは10本ほど輸入し、今まで8本が売れているそうなので、コレクターの世界は奥深いものである。
高いのか安いのか? 若干判断しづらい点もあるが、世界で認められた芸術品と言われると納得がいく。
皆さんも一家に一本、『100徳ナイフ』はいかがでしょうか?
(木南広明)
・世界のナイフショールーム「山秀」HP