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ガソリンスタンドの地面は、傾いている

微妙な傾斜、確認してみてください。

この前、友達の車に同乗して、ガソリンスタンドへ寄ったときのこと。
学生時代(7〜8年前)は1リットル80円のときもあったのになぁとか思い出しながら、ボーっとメーターを眺めていると、友達がこんなことを言った。
「ガソリンスタンドの地面って、ちょっと傾けてあるから、車の向きによっては3リットルくらい入る量が違うらしいよ。知ってた?」
おりからの雑学ブーム、得意げに話す友達。その便乗っぷりが少し鼻についたものの、外を見ると、確かに地面がちょっとだけ傾斜。悔しいながら「へぇ〜」と言いながら、ガソリンスタンドを後にした。

詳しいことが知りたくなって、後日、大手石油会社に話を聞いた。
「確かに勾配をつけてあります。当社のガソリンスタンドでは、例えば70分の1(70センチにつき1センチの傾斜)や100分の1の勾配になっています。これは雨水や漏れた場合の油が、スタンド内に溜まらないようにするためで、スタンドを囲む広めの溝(自転車で通るとハマりそうになるあの溝)を経て、通常の水とは違う貯留設備へ流れていく仕組みです」

ところで、その勾配の向きによって、入るガソリンの量が3リットルくらい変わることがあるんですよね?
「3リットルですか……確かに少しは変わるかもしれませんが、そこまでの傾斜では…」
えっ!? もしかして、友達のガセ……?

傾斜や溝の設置は、消防法によるものなんだとか。そこで、消防庁にも話を聞いた。すると、消防法の「危険物の規制に関する政令」第17条第1項の4号と5号にある、こんな条文が該当するのだという。

・給油空地及び注油空地は、漏れた危険物が浸透しないための総務省令で定める舗装をすること。
・給油空地及び注油空地には、漏れた危険物及び可燃性の蒸気が滞留せず、かつ、当該危険物その他の液体が当該給油空地及び注油空地以外の部分に流出しないように総務省令で定める措置を講ずること。

ガソリンスタンドについて、消防法では、具体的に「傾斜をつけなさい」とは定めていない。ただ、今の一般的な舗装技術だと、この条文を満たすために、どうしても傾斜と溝が必要になるんだという。だから、傾斜と溝がつけられている。
ちなみに他にも、消防法ではいろんなことが定められている。例えばセルフのガソリンスタンドに、ゴミ箱が置かれていないことがある。これは第24条1項4号にある「製造所等においては、常に整理及び清掃を行うとともに、みだりに空箱その他の不必要な物件を置かないこと」という一文が影響している。ゴミ箱が必要か不必要かは難しいところで、区市町村によって対応は違うけど、置かれてないからといって、サービスが悪いわけじゃないのだ。
さらにガソリンスタンドの塀が高いのも、消防法によるもの(2m以上)だし、入口の広さにも細かい取り決めがある。

危険物の取り扱いゆえに、考えうる限りの安全策が施されているガソリンスタンド。
だから災害のときも、ガソリンスタンドは安全だって言われているわけだ。

というわけで、傾斜以外にもいろんなことを教わった今回の調査。そこで後日、傾斜のことを教えてくれた友達に逆レクチャー。そこであのことも、チクリと言ってやった。
「傾斜くらいじゃ、3リットルも違わないらしいよ」
「え? そんなこと言ったっけ?」
取り扱いが危険な友達との間に、広めの溝と2mの壁ができた。
(イチカワ)

2008年4月1日 00時00分

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