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百貨店のエスカレーターが最上階までいかない理由

百貨店の屋上が好きなのだが、いつも疑問に思うのは、エスカレーターがなぜ途中階までしかいかないのかということ。

エレベーターは「R」表示されていたりと、屋上までいくものが多いのに、エスカレーターは「レストランフロアまで」とか「レストランフロアの下まで」で終わっているケースがほとんど。
個人的に、エレベーターはなんとなく好きじゃないということがあって、最上階であっても、エスカレーターでじわじわのぼりつめるのが常だが、最後の最後であらわれる階段に「?」と思うことが多い。
これ、建築基準法とか消防法とかで、決まっているものなの?

まず伊勢丹に聞いてみたところ、
「いろいろ調べましたが、なんでそうなったかはわからないんです……。当社の場合、もともとあった建物を買収し、それを拡大したという事情もあり、もともとの建物にエスカレーターが途中までしかなかったんじゃないかと思われます」
と、広報担当者は言う。
ちゃんとしたきまりがあるわけじゃないの?

続いて、京王百貨店に聞いてみると……、
「もともとエレベーターは屋上までいきますけど、エスカレーターが屋上までいくビルなんて、百貨店に限らず、ほとんどありませんよね?」
と広報担当者。
ただ、通常のビルと違い、百貨店の屋上は「営業フロア」の一つだし、エレベーターは屋上までいくのだから、エスカレーターも……と思ってしまうけど……。
すると、改めて調べたうえで、こんな回答をくれた。
「つくった当時の建築基準法はわかりませんが、現行では、屋上までエスカレーターをつけるのはムリなようです」
ただし、これは建築基準法というより、「消防法」上の問題で、しかも、京王百貨店の構造上では……ということだった。
「当社のつくりでは、エスカレーターはフロアのど真ん中にあるので、屋上まで上げるためにはフロアのど真ん中に穴をあけなければいけなくなるんです」

フロアの真ん中に穴をあけるのができない理由は……。
「屋上は営業フロアでありながら、同時に、『避難フロア』という大切な要素もあります。避難フロアには通常、固定物を置くことができないので、真ん中に固定物=エスカレーターを置くのは無理なんですよ」
ちなみに、エレベーターは壁側にあるので、屋上まで通すことができるのだという。

そういえば、エレベーターはどのビルでも端にあるのに、エスカレーターは真ん中を通しているビルが多い。それは、箱を上下させるだけのエレベーターと違って、ある程度の幅をとってしまうためなのだろうか。

いずれにしろ、エスカレーターが途中階で終わっているのは、百貨店という業態で決まっているわけではなく、各ビルの構造上の問題のようです。
(田幸和歌子)

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