最近はPCと一口に言っても、形はさまざまだ。たとえば以前、機関車型のPCケースを紹介したことがあり、本当にこれが実用化できるのかと驚いたものだが、さらにまたユニークかつ実用性バッチリのケースが東京・秋葉原にあるPCショップ「TSUKUMO」の店頭に突如現れた。

それは何と……どう見ても机じゃないですか。

「プロトタイプ DK01」(Lian Li)というまだ正式には製品化されていないモデルながら、そのインパクトは絶大だ。4月4日に店頭に並んで以来、訪れるユーザーの視線をくぎ付けにしているという。「これはPCケースではない」と言われれば、そうだと思ってしまいそうなほど、従来の常識を破った画期的なものなのだ。

机としての機能はもちろん、デスクの表面の透明な強化ガラスの下にパソコンの各パーツを収納するようになっており、取り付けの際には手前の側面を引っ張ると、まるでタンスの引き出しのように内部を開けられるようになっている。これはとても便利!! さらに、外部から中が見えるためLEDで光るパーツをあえて使用することで、ビジュアル的に見栄えのするものにできるというのも特徴だ。


前面には、従来型のケースと同様にUSBなどの各端子、側面にはキーボードやヘッドホンなどを収納できるスペースもある。背面は、モニター取り付け用のアームが設置できるようになっているなど、見た目だけでなく機能性は十分に確保されている。これは使いやすそうだ。

今の仕様ではパーツをすべて(光学ドライブ以外)収納できるようになっており、デスクの上に何も置く必要がないので、ふつうに作業机としても、テーブルとしても使えてしまう。また、グランドピアノを小さくしたような外見なので、DTMやキーボード演奏のときに格好良かったりするかも。そんな使い方も楽しいだろう。
実際テーブルのうえにスピーカーを置くと、超カッコイイのである。

机だけにかなりがっしりとしたつくりで、男が一人で運ぶのも大変なくらいの重量があり、数個に分けたダンボールで配送することになるというほど。これを部屋に設置するとなると、部屋の床の状態やスペースをあらかじめ確認する必要がありそうだ。

で、気になる値段は、まだはっきりしていないが、おそらく10万円台で、発売時期は今夏の見通しとのこと。財布に余裕があれば、よりハイスペックなパーツを入れて使いたいPCケースである。なので、総額で20万円以上になるかもしれない。
しっかりした高級ケースでハイスペック仕様なら、いろいろな作業をバリバリこなしつつ長く使えるので、決して高い買い物ではないと思う。

なお、同製品はかなり売り場スペースをとるものだが、基本的に展示を今後も続ける予定。興味のある人はツクモパソコン本店の3階フロアに行くべし! 

机とパソコンが一体化したという、おもしろくて便利な製品、これを機に普及するといいなぁ……。
(羽石竜示)