食べ物にしろ、飲み物にしろ、味もさることながら“目で楽しむ”という部分もあると思う。たとえば、金粉を食べ物にかけてみたり。
アレは効能うんぬん以前の問題に、見た目が楽しい。

そして、こちらも見た目にビックリの飲料である。山形県鶴岡市から全国に野菜を届ける会社「窪畑ファーム」では『紅白トマトジュース』なる商品を発売中。
“紅”の方はわかる。トマトジュースは、もともと“紅”であるべきだから。しかし、“白”のトマトジュースとは、これ如何に?
実は“白”の方のトマトジュースは見た目が透明なのだ。
トマトジュースなのに。アップルジュースとか、白ワインとか、それらをイメージさせるような色。とても、トマトジュースだなんて思えない風体。

なんで、こんなものが出来上がったのか? わざと、こんな色にしたのか? 窪畑ファームに、直接問い合わせてみました。
「当社の農場では化成農薬を一切使わず、微生物培土と有機肥料によって、こだわりのトマトを作っております。そんなトマトならではの、他のトマトでは味わうことの出来ない美味しさのアピール方法を模索していたんです。
そこで、フレッシュトマトをしぼり、裏ごししてみました」
まずトマトをしぼって、赤いトマトジュースの状態にする。そして、そこからさらにろ過! すると、こんな透明色の状態に辿り着くというのだ。
だからと言って、味が薄まるわけでは全然ない。しぼって壊れた細胞からトマトの水分と栄養分が出てくるそうで、「ろ過すると薄くなる」という状況にはならない。

……と、説明を聞いてるだけではなく、実際に自分の舌で味わってみたい。だから、味わってみました。

コップに注ぐと、まさに白ワインとかそんなイメージ。と思ってたのも束の間、トマトジュース独特の匂いが鼻に広がってくる。そう言えばそうだった。これは、トマトジュースなのだ。
味わってみると、すこぶる爽やか。トマトジュースの「ドロッ」とした舌触りがほとんどなく、スルっと口に入ってく。
あの「ドロッ」とした感じが好きな人も多いのかもしれないけど、私はこちらに軍配を上げます。
そして肝心の味だが、おいしくて甘い! ただの甘さじゃなくて、トマトの旨みから来る甘みというか。無論、ちっとも淡白じゃない。それどころか、通常のトマトジュースより旨みは上だと感じる。購入者からも「トマトの旨みが凝縮されていて、とてもおいしい」なんて感想が届いているそうで、窪畑ファームならではのトマトジュースに仕上がった。

この“透明色”のトマトジュースが含まれた、2本セットの『紅白トマトジュース』(500ml)は、同社のウェブサイトで1月より発売されており、4月21~27日には名鉄百貨店のトマト博覧会に出品する予定。
そこでは購入も可能だそうだ。価格は5,000円(税込み)。

これ、たとえばトマトが苦手なお子様に試してみるといいかもしれない。バッチリだと思う。ただ、『紅白トマトジュース』以外は飲めない子になっても責任は持ちませんが……。
(寺西ジャジューカ)