東京ディズニーリゾートが1年でもっともにぎやかになる季節がやってきました。春休みを利用して遊びに行く方も多いでしょう。
ディズニーの楽しみといえば、アトラクションやショーだけだと思っていませんか? しかし、十数年パークに通うディズニーブロガーのみっこさんは、「アトラクションやショーの魅力はもちろんですが、ふとした光景に隠れているこだわりを見つけると、パークで味わえる感動は何倍にもなる」(新刊『思わず話したくなる究極のディズニー』より)と言います。普通では味わえない体験をする方法を探るべく、ディズニーシーでみっこさん流の楽しみ方を聞いてきました。

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 ディズニーブロガー・みっこさんとやって来たのは、シーのシンボル・プロメテウス火山のふもとにあるミステリアスアイランド。ここにある「センター・オブ・ジ・アース」は猛スピードで走行するときのスリルが病みつきになる人気アトラクションですが、魅力はそれだけではないようです。

◆ 休止中に開催される不定期ツアーがおもしろい

みっこ 「センター・オブ・ジ・アース」では、序盤はゆっくりと進みますが、突然乗り物が暴走し始めます。気にしたことがない方が多いと思いますが、ゲストは地底世界を探険しているという設定です。

実は序盤、右手に数箇所信号があって、しばらく青信号で通過しますが、火山活動が活発になったことで赤信号になります。しかし停止できずに正しいルートから大きくはずれて暴走してしまう……というストーリーです。暴走する前の一瞬ですが、本来進むはずだった正しいルートも見られます。

――気にしていなければ見逃してしまいますね。

みっこ 途中、「ラーバモンスター」という赤いモンスターが出現しますが、その足元左下あたりに、ゲストが乗っている「地底走行車」の無残な姿が確認できます。一瞬なので見逃してしまいがちですが、なかなか細かな演出です。

――ほかにも見どころはありますか。

みっこ スタンバイ列には、ミステリアスアイランドの登場人物である天才科学者・ネモ船長の研究室や机があります。研究道具や資料も細かく作り込まれていておもしろいです。ちなみに研究室は気密管理がされていて、地底と同じ気圧になっている……なんていう設定もあります。
 「センター・オブ・ジ・アース」は年に1回程度、メンテナンスなどの関係でクローズされることがありますが、その休止期間に不定期で開催される「マグマ・サンクタムツアー」では、普段は入ることができないネモ船長の研究室などを見学することができます。誰でも無料で参加できますが、公式な案内はされないのでキャストに確認してみるのがいいと思います。


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◆実在のメーカーの製品が置かれている

 活火山のふもとにある神秘的な世界から一転、やって来たのは古代遺跡やジャングルなど探険ムード満点のロストリバーデルタ。「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」の見どころを教えていただきました。

みっこ 映画「インディ・ジョーンズ」シリーズがモチーフになっているアトラクションなので、映画を見てから乗るとより楽しめると思います。
 アトラクションももちろんおもしろいですが、スタンバイ列にある小物も見ごたえがあります。注目すべきは「National」(パナソニックの前身である松下電器産業が使用していた製品ブランド名)のラジオが2箇所に置かれていること。これは松下電器産業がインディ・ジョーンズ博士の発掘作業の際に物資を援助した、というストーリーがあるためで、パナソニックの公式サイトにも掲載されていたことがあります。

パナソニックがこのアトラクションのスポンサーであって、なおかつ国内外問わず有名なメーカーだからこそ実現したストーリーだと思います。

◆ 一瞬だけ映る「隠れミッキー」は見逃せない
インディ・ジョーンズを支援? ディズニーシーに隠れた松下幸之...の画像はこちら >>
写真を拡大 「アラビアンコースト」はアラビアンナイトの世界が広がる神秘的なエリア。

 続いては、異国情緒たっぷりのアラビアンコーストにある「マジックランプ・シアター」。映画『アラジン』の人気キャラクター・ジーニーが登場する、3D映像と生身の人間が演じる舞台が一体になった新感覚のアトラクションです。

みっこ 生身の人間が演じているので、セリフにアドリブが入ることも多く、何回見ても楽しめます。

シアター内に入ると、人が演じる「アシーム」が鍵を探していますが、この時に車の鍵などを差し出すとリアクションをしてくれることも。過去には「自作の鍵」を持ってくる強者のゲストがいたこともあります。
 中盤、一瞬だけ「隠れミッキー」が登場します。ジーニーが化学式のようなものを次々に描いていくシーンで、画面中央に現れるので、見つけやすいと思います。

――アトラクションがあるアラビアンコーストは歩いているだけでも楽しいエリアですよね。

みっこ 砂漠のある地域ならではの町の雰囲気も楽しいですが、細かな表記にもこだわりが隠れています。

「キャラバンカルーセル」近くにあるトイレの男女表記はなんと「PRINCE」と「PRINCESS」。この表記がされているのはアラビアンコーストだけです。ディズニーシーでは、エリアごとにさまざまな男女表記があるのもおもしろいところです。ほかには例えば、アメリカンウォーターフロントでは「GENTLEMAN」と「LADYS」、ロストリバーデルタではスペイン語で「Hombres」と「Mujeres」、メディテレーニアンハーバーではイタリア語の「SIGNORI」と「BELLE DONNE」になっている場所があります。マークを見ればどちらかすぐにわかりますが、小さな文字までもエリアの雰囲気に合わせているのがさすがですよね。

――アトラクションは乗るだけでも楽しいですが、設定や物語を知ってから乗るとさらに発見がありますね。ありがとうございました。

【明日3月19日(日)20時は、人気ブロガー・みっこさんと行くディズニーシー体験レポート[待ち時間ゼロの施設・前編]を配信予定です。】