ネットニュースで今年の「女優の高額年収ランキング」が取り上げられ、話題となっている。これは「アサヒ芸能」(徳間書店)が独自に調査した結果を掲載したもので、今をときめく女優たちの驚くべき稼ぎっぷりが明かされているようだ。

 年収ランキングの結果は、1位は綾瀬はるかで4億1,000万円、2位は黒木メイサの3億2,000万円、3位は佐々木希3億1,000万円。 以下、4位吉瀬美智子2億9,000万円、 5位杏2億8,000万円、6位武井咲2億6,000万円と続き、 7位は女優ではないがフリーアナの高島彩が2億2,000万円でランクイン。8位は長澤まさみで2億1,800万円、9位は子役の芦田愛菜で1億9,000万円、10位に松嶋菜々子1億4,000万円、となっている。

 どの業界も不況の波が押し寄せて久しいというのに、この額には恐れ入ってしまう。特に綾瀬の「4億」という数字は驚愕に値する。

「綾瀬は近年『ホタルノヒカリ』(日本テレビ系)や『JIN-仁-』(TBS系)などの連続ドラマが当たり、CM女王として安定した高値で広告媒体でも稼ぎまくっている。現在の女優界で年収トップというのもうなずけます」(芸能プロ関係者)

 彼女たちの稼ぎの柱になっているのは、何といってもCM。ランキング入りした女優たちは多くの企業CMに出演しており、これが驚きの年収を生み出す要因になっているようだ。

 このニュース記事に対し、ネットユーザーからは「これだけ貰っても不思議じゃないくらい活躍してるしな」「4億はすごすぎ」「俺の生涯賃金でも愛菜ちゃんの年収に勝てるかどうか……」などといった感想が書き込まれている。だが、この年収ランキング自体に疑問を投げかける意見もあるようだ。

「この年収ランキングの数字は、おそらく事務所の取り分も含めたギャラでしょう。ジャニーズ事務所の超売れっ子であるですら、メンバーの年収は2~3,000万円といわれていますから、いくら人気女優といえど額が多すぎる。大手プロの人気タレントの場合、歩合制で事務所とのギャラ配分率は5対5くらい。手であれば、それよりも少なくなる。本人の手に渡るお金は、このランキングの半額以下と見るのが妥当だと思います」(前同)

 さすがに3億、4億という数字は盛り過ぎだったようだが、それでも彼女たちがCMで稼ぎまくっているのは事実だろう。一方で、人気や実力があってもCMに起用されづらい女優は年収が低下するという事態も起きているようだ。また、一部で「ゴリ押し」と批判されている剛力彩芽や武井咲は、ドラマや映画のギャラを押さえて露出を増やし、実績を積んでCMで稼ぐという戦略をとっているともいわれている。

 女優の本分は演技であるはずだが、いまやドラマや映画は実入りのいいCM出演のためのステップでしかないのかもしれない。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)