3月に打ち切られることが発表されたTBS系の人気情報番組『はなまるマーケット』に、打ち上げパーティー中止の危機がささやかれている。番組スタッフによると、「出演者と制作側が、かなりギクシャクしている」という。

「通常なら、どんな番組でも終了時にはレギュラー出演者と制作関係者を集めて慰労の飲み会を開催します。団結の強い番組になると、番組が終わっても定期的にみんなで集まったりするほどで、打ち上げがないのは問題を起こして途中で打ち切りになったときぐらい。『はなまる』は1996年からやっている長寿番組ですから、本来なら、大きなレストランを貸し切って盛大に開催するところなので、かなり前から予約を入れるんですが、司会の薬丸さんが制作側と揉めていて、とてもそんな雰囲気ではないんです」(番組スタッフ)

 かつて主婦層に高い人気を誇っていた番組も、最近は視聴率2~3%を推移。ついに17年半の歴史に幕を下ろすことになったわけだが、長く制作側を悩ませてきたのは、司会者の薬丸裕英岡江久美子の不仲だった。過去、週刊誌では「2人が番組中、机の下で足を蹴り合っている」とすら書かれたほどで、本人たちは否定したが、これまで収録後に口論になったのは一度やニ度ではないという。

「きめ細かい性格で演出にこだわる薬丸さんと、大ざっぱで、思ったことを顔や言葉にそのまま出す岡江さんは水と油。

それが番組の持ち味でもあるんですが、同じ司会者という立場で意見の食い違いは長く続いた」(番組スタッフ)

 ただ、その司会者バトルの矛先が制作側に波及したのは、今月に入ってからだった。

「薬丸さんがプロデューサーに『番組が終わることなんて聞いてないぞ』と激怒したんです。聞けば、『週刊文春』(文藝春秋)の記者に薬丸さんが直撃されたそうです。こっちも7日の文春に記事が出ることを知って、慌てて6日に番組終了の発表をしたので、薬丸さんにだけ隠していたわけではなかったんですが、問題は岡江さんが親しいディレクターから終了を聞いていたことでした」(同)

 不仲のパートナーが知っていた話を、自分は知らされていなかった……そんな疑問を抱いた薬丸は、別の番組関係者に「岡江さんが降りるって話じゃなかったの?」と聞いてきたという。

「岡江さんは、親の介護もあって、体力的にそろそろ番組を降りたいというのを5年ぐらい前から言っていたが、対して薬丸さんは3年後の50歳までやりたいと主張。そのため、金曜の放送分は録画にして、岡江さんだけを休ませたりもしてきた。

なので、薬丸さんからすれば番組への貢献に自負もあったと思います。『まさか岡江さんが降りるから終了になったんじゃないよね』とすら言っていました」(同)

 前出スタッフによると「さらに薬丸さんは『こんな終わり方するなら、来年は局アナで司会やればいい』と言い放つほど怒っていたと聞きました。でも、番組が終わること自体はスタッフに罪がある話ではなく、視聴率が悪かったので仕方がない話。これにはスタッフたちも薬丸さんに対して反感を持った」といい、とても打ち上げパーティーをやれるような空気ではないようだ。

 このあたりについてTBSは「まだ先の話ですし、そのような話は聞いていません」と否定したが、ほのぼのとした雰囲気が持ち味だった番組の舞台裏が、なんとも殺伐としてしまった。
(文=ハイセーヤスダ)