気温が上がってきて「アイスコーヒー」がおいしい季節になってきました。がぶがぶ飲みたいところですが、気になるのが出費。
ここ数年コーヒー豆は値上がりが続いています。物価高の折、家計のために少しでも安く抑えるには、どのような楽しみ方がお得なのでしょうか?

今回は、コンビニで買う、市販のボトルコーヒーで飲む、ドリップバッグで淹れて飲む、この3つのケースについて支出金額をシミュレーション。そして、節約をするうえでの重要なポイントについて解説します。

■試算の前提条件
シミュレーションをする前に、まず前提条件を整理しておきましょう。

消費ペース:1日1杯(約200ml)を、毎日(月30日)飲むと想定。

・比較対象A(コンビニ):大手コンビニのアイスコーヒー(レギュラーサイズ/150円)
・比較対象B(自宅・手軽なボトル派):スーパーなどで購入できる市販のボトルコーヒー(900mlボトル/140円)をコップに注ぐだけ。
・比較対象C(自宅・本格ドリップ派):市販の個包装ドリップバッグコーヒー(標準抽出量140ml/1袋50円)を使用。お湯で抽出し、グラスいっぱいの氷で冷やして飲む(氷が溶けて全体で約200mlにする)想定。

■一番お得な飲み方はどれ?
今回の前提条件で計算すると、支出金額は以下のようになります。

【飲み方/1カ月/1年間】
コンビニ(150円/杯)/4500円/5万4000円
自宅・ボトル(約31円/杯)/約930円/約1万1200円
自宅・ドリップ(50円/杯)/1500円/1万8000円

【年間差額】
コンビニとボトル派の差:4万2800円
コンビニとドリップ派の差:3万6000円
ボトル派とドリップ派の差:6800円
※自宅で淹れる際にかかる氷代、水道代、お湯を沸かす光熱費などの微細なコストは計算に含まれていません。

毎日のコーヒー代は一見すると小さな支出ですが、「毎日続く習慣」だからこそ年間で見ると差が大きくなります。特にコンビニとボトルコーヒーでは年間4万円以上の差になるため、家計への影響は決して小さくありません。


■「一番安いものを選ぶこと」が正解ではない
では、コスパとタイパのバランスはどうか考えてみましょう。例えば、豆を挽き、フィルターをセットしてお湯を注ぐ……など、価格として現れない部分もコストと考えることができるかもしれません。

まずコスパだけを見ると、自宅でボトルコーヒーを飲む方法が最も優秀です。冷蔵庫から出して注ぐだけなので手間も少なく、価格とタイパのバランスは非常にいいでしょう。

さらにボトルコーヒーは味が比較的安定しており、長期保存できる点も魅力です。特売の時にまとめ買いできるので、家計管理のしやすさという面でも優秀な選択肢。

一方で、筆者は自宅でコーヒーを淹れる時間もとても好きです。最近はコーヒー豆の価格がかなり上昇しており、自宅で淹れるコーヒーも以前ほど気軽ではなくなりました。それでも、お湯を注いだ瞬間に立ち上る香りや、ゆっくり味わう時間にはお金では測れない価値があります。

コンビニコーヒーは価格面では割高ですが、筆者の場合は出先やドライブ中に利用することが多いです。移動中でも手軽においしいコーヒーが飲めるという利便性は大きな魅力ですね。

FP(ファイナンシャルプランナー)としては、「一番安いものを選ぶこと」が正解ではないと考えています。
コーヒーは毎日の習慣だからこそ、“自分が何に価値を感じるか”を考えて選ぶことが大切です。

■節約は好きなものを全てやめることではない
筆者がおすすめしたいのは、「全部を我慢しない節約」です。

例えば、

・普段自宅で飲む時はボトルコーヒーで節約
・時間に余裕がある休日はドリップコーヒーで香りや味を楽しむ
・外出先やドライブ中はコンビニコーヒーを利用する

というようにシーンによって使い分ける方法です。

家計相談でもよくお伝えするのですが、節約は好きなものを全部やめることではありません。むしろ、メリハリをつける方が長続きします。

特に最近はコーヒー豆の価格も上昇しており、「自宅で淹れるから必ず安い」とも言い切れなくなってきました。だからこそ、単純な価格だけでなく、自分が何に満足感を得られるかも大切にしたいですね。

例えば、平日はボトルコーヒーで節約し、週末の朝だけはお気に入りのドリップコーヒーを楽しむ。それでも年間では十分な節約効果がありますし、暮らしの満足度も下がりにくいと思われます。

毎日のコーヒー代は小さな支出ですが、積み重なると家計に与える影響は意外と大きいものです。ただ、コーヒーは単なる飲み物ではなく、ほっと一息つくための時間をつくるドリンクでもあります。家計と楽しみのバランスを取りながら、自分に合った飲み方を見つけてほしいです。


▼二宮 清子プロフィール家計管理や節約を軸に、生活に寄り添った提案を行うファイナンシャル・プランナー。家庭科の教師としての勤務経験があり、赤字家計を脱出した自分の体験から、ユーザー目線でのアイデアを発信している。
編集部おすすめ