英政府、サイバー攻撃・国家間の緊張を見越して各家庭へ食料備蓄...の画像はこちら >>



 サイバー攻撃や国家間の緊張に備え、英政府が各家庭に飲料水や缶詰の備蓄を呼びかける方針を固めた。新たな「ホーム・ディフェンス」推進策の一環として実施される。



 政府高官らが金融紙に対し語ったところによると、この取り組みはサイバー攻撃、異常気象、敵対国家による行動などによる深刻な混乱に対処するため、家庭の対応力を高めることが目的だという。



 計画されているソーシャルメディアを活用したキャンペーンでは、家庭での備えを強めるための簡単な方法に焦点を当てる方針で、米国における冷戦期の助言を念頭に「『身を隠して伏せろ』といったものではありませんが、飲料水や缶詰を備蓄するといった、自宅で身を守るために実践できる実用的なアドバイスとなります。不安をあおるものではなく、常識的な内容です」と政府関係者は述べている。



 今回の動きは、英国の外部脅威への対応手順をまとめた政府の「ウォーブック(有事マニュアル)」の改訂作業を閣僚らが加速させる中で進められている。この文書が最後に更新されたのは2004年で、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)の衝突の可能性に関する警告を受けて、新版の策定作業が強化されてきた。



 さらに、イランに関係するとされるハッカーグループが国内の小規模なエネルギー施設を攻撃したとみられる事件を受け、サイバー戦に対する懸念も高まっている状況だ。エネルギー専門家らは、英国の電力インフラの一部がサイバー攻撃に対して脆弱であると警鐘を鳴らしており、家庭や企業に混乱が生じる懸念が指摘されている。



 オックスフォード大学経済政策教授のディーター・ヘルムは、英国のエネルギーシステムがサイバー攻撃に対して「非常に脆弱」であると述べ、閣僚らに対して脅威をより深刻に受け取るよう求めた。主な標的としては、欧州を結ぶ送電線、ガスインフラ、洋上風力発電所などが挙げられている。



 もっとも、ダウニング街(英首相官邸)は、英国が世界でも有数の強固なエネルギーシステムを有していると主張している。



 また当局は、先月初めにイングランドおよびウェールズ全域の山火事をめぐって緊急アラートが発令されたことを受け、緊急携帯電話アラートの運用見直しも進めている 。



 内閣府は「国家安全保障の守りは、いかなる政府にとっても最優先事項であります。

我々は、家庭が備えを強めるために講じられる簡単な手順についての意識向上に取り組むとともに、さまざまな脅威に対する国の備えを構築する『ホーム・ディフェンス・プログラム』を強力に推進していきます」と表明している。



 なお、今回提案されるアドバイスは差し迫った攻撃を予想していることを意味するものではなく、政府高官らはパニックを引き起こすことではなく、賢明な備えを目的としたキャンペーンになると強調している。



文:BEST T!MES編集部

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