北朝鮮で、かつて当局の指示によって街頭からほぼ姿を消した日本車が再び増えている。米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)が27日、北朝鮮内部の消息筋の話として伝えた。

昨年から個人による自家用車の保有が認められたことに加え、金正恩総書記自身が日本車を使用していることも、住民の意識に影響しているという。

北朝鮮ではかつて、日本から輸入された中古乗用車や小型バス、トラックが広く使われていた。しかしRFAによると、2010年ごろ、金正日総書記が日本車の廃棄を指示し、その後は大半が姿を消した。

ところが最近になって状況が変わったという。

両江道の消息筋はRFAに対し、「一時は完全に消えていた日本車が再び登場している」と証言。恵山市よりも平壌、咸興、清津などの大都市で日本車が増えていることを実感すると話した。

昨年、個人による自動車保有が認められて以降、中国から大量の車が流入。多くは中国メーカーの中古車だが、日本車の中古車も少なくないという。平壌の自動車販売施設では日本製乗用車も展示、販売されており、中国車より価格は高いものの、日本車を求める人は多いとしている。

背景には、金正恩氏自身の日本車使用もあるようだ。

消息筋によれば、住民の間では、日本車を嫌ったとされる父・金正日氏とは対照的に、金正恩氏は日本車を好んでおり、そのため輸入や使用を黙認しているとの見方が出ている。

実際、2020年に洪水被害を受けた黄海北道を視察した際、金正恩氏がトヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」のSUVを使用する姿が公開された。

2024年に新義州周辺の水害現場を視察した際にも日本車を使用する姿が確認され、住民の間で話題になったという。

消息筋は、こうした映像を見た住民が「状況が変わった」「もう日本車に乗っても問題ない」と受け止めるようになり、個人の自動車保有解禁を機に日本車が再流入するようになったと説明した。

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