【写真】体重76kg、元アイドル藤田シオンの撮り下ろしカット【5点】
――アイドル時代から30キロ以上体重が増えたことが話題になりました。まず、当時の体型から教えてください。
藤田 身長158センチで体重50キロだったので、平均よりはちょっと下かな、というくらいで、「カリカリサイド」にはいました。ただ、アイドルなので事務所の方から「もうちょっと痩せようか」と言われることもあって。メンバーからは、ぽっちゃりというほどではないんですけど、「青たぬき」とか「ブルーぽんぽこ」って呼ばれていましたね。
――ドラえもんみたいな話ですね(笑)。嫌ではなかったんですか?
藤田 「なるほど」と思いました(笑)。当時はメイクも濃くて、目の周りが真っ黒だったし、確かにちょっとどんくさいところもあって、まんまるだったので。ぽんぽこと言われてもおかしくないなと、納得して受け入れていました。
――デビューは2022年で、アイドル活動は約1年でした。卒業の理由を聞いてもいいですか?
藤田 実は、これクビなんですよ。といっても規約違反とかではなくて、ちょっと扱いづらい子だったんです。私は自分の意思がすごくはっきりしているタイプで、「コンテンツをもっと良くしていこう」という思いも強くて。だから、企画の予算のかけ方とかについて、運営さんに直接意見を伝えてしまっていたんです。それが積み重なって、だんだん軋轢が生まれてしまって。修復できないところまでいった頃に、クビということになりました。グループのことがすごく好きだったので、当時は結構ショックでしたね。
――そこから、生活はどのように変わったのでしょうか?
藤田 仕事がなくなってしまったので、秋葉原の雀荘でアルバイトを始めました。それと並行して、インフルエンサーとしてファンクラブやコンテンツを販売する方向にシフトしていって。ただ、意図しない形でアイドルを離れることになった悲しみは、深夜の爆食でしか癒やせなくて……。毎晩、爆食とお酒を繰り返していたら、1年で30キロ以上太っていました。
――夜食は何を食べていたんですか?
藤田 冷凍うどんです。お金がない人の行き着く食料って、冷凍うどんかパスタなんですよ。それを夜な夜な食べていたら、こうなってしまって。マックスで85キロまで太ったときは、夜中に6玉くらい食べていました。うどんが私を育ててくださいました(笑)。
――太っていく自分に、落ち込むことはなかったんでしょうか?
藤田 もちろん、最初はありました。アイドルってビジュアルがすべてだったので、自分が「解釈違い」の姿になってしまったことがすごく悲しくて。「大好きだった自分が、もういない」という感覚になってしまうんですよね。でも、あるとき開き直って、お腹が出た写真を自虐写真としてXに投稿したら、大バズりしまして。海外のフォロワーさんもどんどん増えて、結果的に太ってからフォロワーが10万人以上増えたんです。
――すごい逆転劇ですね。
藤田 アイドル時代って、本当に食べていけないじゃないですか。
――バズっている投稿は、狙って数字を出しているんですか?
藤田 自分の中に「伝統芸デッキ」というのがあって。ビフォーアフター、ぽっちゃり自虐、ぽっちゃりあるある、33歳なのでおばちゃんネタ、オタクネタ。その切り札を並べて、「今回はどの角度でいこうかな」と照準を定めるんです。Xはトレンドが見えるので、「今、自分が言ったら響きそうな言葉は何だろう」とどんどん絞っていって、それを投稿として世に放つ。結構、作品作りと似ていますね。
――最近、想像以上に反響があった投稿は?
藤田 「人生は自由だから、朝っぱらからコーラフロート作ったっていい」という投稿ですね。楽曲制作が終わって、歌詞のプレッシャーから解放された翌日に、「本能のままに生きよう」と思って、朝からコーラフロートを作ったんですよ。それで1.2万いいねをいただきました。1枚目の写真が豆腐と醤油に見えるらしくて(笑)。
――逆に、伸びなかった投稿も気になります。
藤田 「これからスタジオに行くバンドマンとは思えない昼食」という投稿は、意外と跳ねなくて195いいねでした。もちろん数字がすべてではないんですけど、ご飯の彩りがもっとゴージャスなほうが、「意識高い感」が一目で伝わるんですよね。「ちょっと茶色かったな」と分析しています(笑)。
――料理の投稿も戦略的なんですね。
藤田 作る前から、「ネット民が今食べたいと思っているご飯って何だろう」と、ネット民を一旦私に憑依させて、イタコ芸をするんです(笑)。彩りと構図を決めてから、初めてスーパーに行く。「生活がコンテンツ」と言っている以上は、自分の胃袋も、人の胃袋も満足させたいですよね。
――ちなみに現在の体重は?
藤田 76キロですね。健康を考えたら、もうちょっと痩せたいなという気持ちはありますけど、100キロを目指したいとは思わないです。やっぱり大往生したいんで(笑)。
――では、痩せていた頃と今、どちらが幸せですか?
藤田 諸説ありますけど、今のほうが楽しいなと思いますね。太っているって、世の中的にはマイナス要素じゃないですか。でも、太っていて、私はもうおばちゃん。それでも、こんなに人前に出ることで生活できているんだったら、一番幸せだと思います。しかも私は太っていること自体をコンテンツにしているので、これ以上太ってもファンが減らないじゃないですか(笑)。
――今後やってみたいことは。
藤田 ぽっちゃりさんって、ファッションの選択肢が狭まってしまうこともあるじゃないですか。だからこそ、「祝福された肉体」をさらに輝かせられるアパレルのプロデュースや、企業さんとのコラボができたらうれしいなと思っています。祝福された肉体って、誰も傷つきませんからね。神からの祝福です。
▽藤田シオン(ふじた・しおん)
2021年にレッスン生として芸能活動を開始し、2022年にアイドルグループの一員としてデビュー。2023年の卒業後はインフルエンサーに転身し、体型の変化を前向きに発信するスタイルで国内外から支持を集める。
【後編】藤田シオンが33歳で選んだ“終わりの場所” バンド『大大嬢』に懸ける「美しく生きて、美しく死ぬ」

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