生後8カ月で芸能界デビューして子役として活躍し、2006年開始のドラマ『HEROES/ヒーローズ』で大ブレイクしたヘイデン・パネッティーア。37回目の誕生日を5日後に控えた2026年8月16日、36歳という若さで突然この世を去った。


 私生活では、元婚約者との間に生まれた一人娘のママでもあるヘイデンだが、その一方で依存症との闘いや産後うつ、DV被害など多くの問題も抱えていた。ここ数年は、DVでたびたび逮捕されていた元恋人との関係性に悩み、近づかないように警戒していたというが、彼女が死亡した際にはその人物が現場に居合わせたことが明らかになっている。

元恋人を“出禁”にしていた

ドラマ『HEROES』の米女優ヘイデン・パネッティーアが36...の画像はこちら >>
 2026年5月、回顧録『This Is Me: A Reckoning』を出版したヘイデン。本書のプロモーション中、元恋人のブライアン・ヒッカーソンを近づけないよう、警備に指示していたと言われている。

 ニューヨーク・タイムズ紙によれば、ヘイデンはこの回顧録の宣伝活動中、ブライアンを自分のそばに来させないよう「警備チームに明確に指示していた」といい、書店でのイベントでは出入り禁止にしていたという。

 ヘイデンとブライアンは2018年に交際を開始したが、破局と復縁を繰り返していた。その間、ブライアンはDVの疑いで複数回逮捕され、5年間ヘイデンに近づくことを禁じた接近禁止命令も出されていた。
 
 ヘイデンは回顧録のなかで、ブライアンとのトラブル続きの関係性について触れ、「過酷で、トラウマになるようなもので、感情を大きく揺さぶられた」と表現。それだけに、本のPR活動中には、かなり警戒していたとみられている。

 にもかかわらず、彼女が死亡した際、なぜブライアンが現場に居合わせたのか、謎が深まっている。

アパートの一室で意識不明の状態で発見された

 8月16日、米サウスカロライナ州グリーンビルのアパートで死亡したヘイデン。現地メディアによると、部屋で意識がない状態で見つかったという。

ドラマ『HEROES』の米女優ヘイデン・パネッティーアが36歳で急逝。死亡現場には“接近禁止”だった元恋人の姿も
アパートの一室で意識不明の状態で発見されたヘイデン・パネッティーア
 通報を受けて駆けつけた救急隊が蘇生を試みたが、そのまま帰らぬ人となった。その場には、別れたはずの元恋人ライアンと彼の兄弟ザックが居合わせたと報じられている。


 NBCニュースが入手した警察の事件報告書によると、救急隊員がヘイデンに処置を施していた間、ザックは警官と話しつつ、「非常に感情的になっていた」という。けれどもブライアンの方は、ヘイデンが服用していた薬の入った袋を警察に見せるなど落ち着いた様子で、死亡が宣告されるまで「感情をあらわにすることはなかった」とされている。

 ブライアンは8月20日、代理人の弁護士を通じて声明を発表。 「ヘイデンの死については捜査が続いている」「警察が事件性を示す痕跡を確認していない」とした上で、「ご遺族への配慮と捜査への影響を考慮し、現時点でこれ以上のコメントは控える」と捜査の進展を見守るよう求めた。

 ヘイデンとブライアンをめぐっては、破局が伝えられていた一方で、今年に入り復縁が取り沙汰されていた。ただ、ヘイデンが住んでいた部屋の隣人は、「女性がDVを受けている様子が見られたので、何度も通報した。彼女はひどくおびえてた」と証言している。

 またヘイデンの両親は以前から、「ブライアンを娘から遠ざけようとしていた」という。彼女の母レズリー・ヴォーゲルさんは、ブライアンが薬物やアルコールの問題を抱える娘に悪影響を与え、依存症を「助長してきた」と非難している。

薬物が関与? 事件性や他殺を示す証拠はなし

 目撃者が「Us Weekly」誌に語ったところによると、8月25日夜、6人以上の連邦捜査官がカリフォルニア州ロサンゼルスにあるヘイデンの自宅を訪れていたとのこと。捜査官らは「家宅捜索の令状を持っていた」と報じられている。

 また郡検視局によると、ヘイデンの遺体に外傷や他殺の形跡は確認されなかった。ピープル誌などのメディアは、米連邦麻薬取締局(DEA)も捜査に関与していると報じており、当時の状況などから、薬物の過剰摂取の可能性も浮上している。


 ただあくまで、死因や詳細な経緯については、引き続き調査が進められている段階。いまのところ、当局が現場にいたブライアンを罪に問うこともしていない。

 ネット上では真偽不明の噂や憶測に基づく報道が飛び交っているが、遺族や代理人は、正確な調査結果が出るまで、過度な報道やゴシップを控えるよう呼びかけている。

母との確執、弟の死、依存症……華やかな活躍の裏で抱えていた苦悩

ドラマ『HEROES』の米女優ヘイデン・パネッティーアが36歳で急逝。死亡現場には“接近禁止”だった元恋人の姿も
大ヒットドラマ『HEROES/ヒーローズ』で一躍有名になったヘイデン・パネッティーア
 ヘイデンは生後8カ月でモデルとして芸能活動を開始。9歳で映画デビューを果たし、子役として活躍した。

 2006年開始のドラマ『HEROES/ヒーローズ』でチアリーダー、クレア・ベネット役を演じて一躍有名となり、その後も『スクリーム』シリーズやドラマ『ナッシュビル カントリーミュージックの聖地』などの話題作に出演。2026年1月公開の映画『Sleepwalker』が最後の作品となった。

 音楽活動に加え、自身の信念に基づいて行動を起こす活動家の顔も持っていたヘイデン。2010年4月には和歌山県太地町を訪れ、日本のイルカ漁に対して抗議活動を決行。ロシアによる軍事侵攻直後の2022年3月にはウクライナを支援する団体を設立し、援助物資を届ける活動を行なった。

 私生活では、ウクライナの元世界ヘビー級王者ウラジミール・クリチコと婚約し、子宝にも恵まれた。その一方で多くの困難も経験した。

 回顧録では、ブライアンとの虐待的な関係以外にも、薬物やアルコール依存症との闘い、疎遠になっていた母レスリーさんとの複雑な関係性、出産後の産後うつなどについて詳しく記されている。
2023年2月に28歳の若さで亡くなった弟のジャンセンについても触れ、彼の死がもたらした壮絶な喪失感を「自分の半身を失ったようだった」と綴っている。

「深い衝撃と悲しみ」元婚約者が悲痛メッセージ投稿

 将来を誓いあい、一人娘も誕生したヘイデンとクリチコだったが、2018年に破局。彼女が産後うつやアルコールや薬物依存の治療を受けていた間に、彼が娘カヤさんの単独親権を取得した。

 それ以降、離れ離れで暮らしている3人だが、クリチコは今回の訃報を受け、インスタグラムに声明を投稿。「深い悲しみ」を表しつつ、次のように綴った。
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