同作は最愛の母を失った主人公「ちづみ」が、旅先の台北で「シンシン」という男性に出会い、喪失感の中で再生していく姿を描いた。上映前に主要キャストの岸井ゆきのやジンホア、藤原季節、真壁幸紀監督が台湾メディアの取材に応じた。
真壁監督は、ジンホアに出演を了承してもらうため、台湾を3度訪れて説得したと明かした。ジンホアは、日本語学習に使える時間は約2カ月しかなく、最初は五十音から学ぼうと思ったものの、途中で間に合わないことに気付き、中国語でせりふの内容を理解してから日本語のせりふを丸暗記した。「一つのシーンに1週間余りの時間をかけた」という。真壁監督はロケ地の下見で訪台した時も、撮影日にジンホアのシーンがない時もジンホアの日本語の練習に付き添ってくれたとし、真壁監督に感謝の思いを伝えた。
ジンホアは最後の撮影シーンに関するエピソードも紹介。このシーンでは日常会話ではあまり使わない日本語が多くあったため、真壁監督からは、カメラに写らない方の耳にイヤホンを着けて日本語を聞いてはどうかと提案された。「でも私の役者魂が湧き上がってきて、そうしたくなかった。細かく区切って撮影する形になっても、自力で演技を終えたかった」と振り返った。最後には気力も体力も使い果たしたが、真壁監督に励まされ、全ての人が最後まで寄り添ってくれたため、撮影が終わると安堵感で泣いてしまったという。
同作の台北映画祭での上映チケットは販売開始直後に完売した。
(王心妤/編集:名切千絵)








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