『B’DAY』は、2003年に発表したソロデビューアルバム『Dangerously in Love』に続くソロ2作目。デスティニーズ・チャイルド解散後初のソロアルバムとして、2006年9月4日、自身の25歳の誕生日にリリースされた。
アルバムは約2週間という短期間でレコーディングされ、ビヨンセ自身が明確なビジョンを持って制作を主導。シンガーとしてだけでなく、ソングライター、プロデューサー、ビジュアルアーティストとして、自らのキャリアを切り拓いていく強い意志を示した作品となった。
当時の制作について、ビヨンセは「壮大で、パーカッシブで、力強く、アップテンポで、エネルギーに満ちたアルバムにしたいと考えていました」と回顧。生演奏を取り入れることも重要だったといい、「当時はヒップホップが大きな潮流になっていましたが、R&Bの中心にあり続けてきたブリッジやメロディ、ハーモニーを守りたいという思いもありました」と明かした。
さらに「サンプリングという手法を通じて、そのふたつの世界を融合させることが目標でした」と説明。「シンプルなドラムループや、『Irreplaceable』のようなクラシックなギターに、美しいボーカルアレンジを重ねるミニマリズムが好きでした。ただし、その下ではTR-808のサウンドがしっかりと鳴り響いていることが絶対条件でした」と、サウンドへのこだわりを振り返っている。
『B’DAY』では、ひとつの恋愛関係がたどるさまざまな局面をショートフィルムによって表現。自信の獲得、解放、大胆さ、人と人との相性などをテーマに描き、ビヨンセにとって初の「ビジュアル・アルバム」ともいえる作品となった。
20周年を迎えるにあたり、ビヨンセは楽曲のリマスター作業にも自ら取り組んだ。
さらに20周年記念盤には、ビヨンセが深い愛情と敬意を寄せるラテンカルチャーをたたえたスペイン語楽曲も多数収録。「Cuerpo Tumbao (Get Me Bodied) feat. Maluma」では、コロンビア出身のマルーマと初共演し、セリア・クルスの「La Negra Tiene Tumbao」をサンプリングした。
「Irreemplazable (Como La Flor) featuring Selena」では、1995年に亡くなった“テハーノ音楽の女王”として知られるメキシコ系アメリカ人アーティスト・セレーナとのデュエットが実現。ビヨンセは故郷ヒューストンのラジオでセレーナの音楽を聴いていたといい、2007年発表のスペイン語EP『Irreemplazable』の制作でも大きな影響を受けたと語っている。
『B’DAY(20th Anniversary Edition)』は、CD、アナログ盤、デジタルの3形態で発売され、デジタルでは全31曲のデラックス版を配信。日本では8日に都内某所で、同作を高音質な音響環境で楽しめるスペシャルイベントも開催される。


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