■採用の先にある「育てる」という仕事
日本の労働市場で人手不足が常態化するなか、多くの職場で重く問われているのが、採用のその先にある「育てる」という仕事です。今回は、この課題に半世紀以上向き合ってきた現場を描いた記事を3本お届けします。

1本目は、ノンフィクション作家の野地秩嘉さんによる、企業内学校「トヨタ工業学園」で学んだテストドライバーの半生をたどったルポルタージュです。15歳で宮城から愛知へ渡った菅原政好さんは、クルマの技術に加えて社会人としてのルールやマナーまで教わったと振り返ります。すべての車種に乗ってきた彼が「すごかった」と語る一台とは何か。
2本目は、経営学者のクレイトン・M・クリステンセンさんによる、トヨタが世界一の自動車会社になった要因を読み解いた論考です。安い労働力でも政府の支援でもなく、海外への輸出より先に自動車学校をつくったこと。運転できる人を育てて市場を広げ、その学校に新入社員を鍛える場も置いた判断の意味を説きます。
3本目は、同じく野地さんによる、トヨタ工業学園の卒業生がいま何をしているのかを追ったレポートです。産業用ロボットの開発に携わる難波泰行さんが、専門的な座学や実習以上に忘れられないと語るのが、毎週金曜日の「講話」でした。1コマ3時間に及ぶその授業の中身に迫ります。
人を育てるのに近道はなく、成果が出るまでには長い時間がかかります。それでも手放さなかった会社が何を積み上げてきたのか。採用と育成の両方に追われる職場にとって、考える材料になるテーマです。

トヨタが開発した車はすべて乗ってきたが…歴30年のテストドライバーが「すごかった」と振り返る"一台"
(2025年7月30日公開)
「いいクルマ」とは、どのような車を指すのか。トヨタ自動車の企業内学校「トヨタ工業学園」からトヨタに入社し、テストドライバーとしてすべての車種に乗ってきた菅原政好さんが「すごかった」と語る車がある。ノンフィクション作家の野地秩嘉さんが聞いた――。<続きを読む>

だからトヨタは世界一の自動車会社になった…初代会長の「物づくりのまえに人を育てる」の深い意味
(2024年11月8日公開)
なぜトヨタは世界1位の自動車会社になったのか。イノベーション研究の第一人者、クレイトン・クリステンセンの著書『イノベーションの経済学』(ハーパーコリンズ・ジャパン)より、その要因を紹介する――。<続きを読む>

「1コマ3時間」もあるのに眠くならない…現役トヨタ社員が「忘れられない」と語る、毎週金曜日の「授業」の中身
(2025年8月13日公開)
トヨタ自動車が15歳以上の企業内教育を行う「トヨタ工業学園」では、専門的な座学、実習とは別に「講話」という授業がある。どんなことを教えるのか。卒業生としてトヨタで働く難波泰行さんに、ノンフィクション作家の野地秩嘉さんが聞いた――。<続きを読む>

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