※本稿は、配当太郎『仕事をやめるまでに年間120万円の配当金を手に入れる最強の株式投資』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
■「年金」+「配当金」で余裕ある老後を確保
「人生100年時代」といわれる現代では、多くの人が仕事をやめてからの生活に漠然とした不安を抱えています。
インフレや円安による生活コストの上昇、収入の伸び悩みによる貯蓄不足、予想される医療費や介護費用などの負担の増加、人口減少によって先行きが懸念される年金の問題など、不安材料や心配要素は際限なくあります。
現在の公的年金の受給額をご存知でしょうか?
年金の平均受給額(月額)は、会社員が加入する厚生年金で 「約14万円」 、自営業者などの国民年金は 「約5万円」であり、ここから税金や社会保険料、介護保険料が差し引かれるため、実際に受け取る年金額はさらに少なくなります。
総務省が発表した「家計調査年報」(2025年)を見ると、老後資金のリアルな現状を垣間見ることができます。
65歳以上の無職世帯(夫婦のみ)の場合、実収入(夫婦の年金の合計)から非消費支出(税金、社会保険料など)を差し引いた可処分所得は「22.2万円」ですが、消費支出が「26.4万円」と上回っているため、 毎月「4.2万円」の赤字が出ているというのです。
この不足分を補うだけでなく、多少なりとも余裕のある生活を確保するためには、1カ月あたり10万円(年間120万円)の配当金があれば、金銭面だけでなく、気持ち的にもゆとりを持つことができます。
給与所得がなくなった後、厚生年金の14万円に配当金の10万円がプラスされて、「毎月24万円」の収入があれば、極端にお金の心配をする必要がなくなります。
国民年金だけの人が、月5~6万円の年金だけで暮らすのは至難の業ですが、ここに毎月10万円相当の配当金が加われば、合計収入は「15万円」を超えて、平均的な厚生年金の受給額を上回ります。
年金の他に毎月10万円の余裕がある状態は、QOL(生活や人生の質)を大きく引き上げてくれると思います。
■配当金が「年間120万円」までの5つのステップ
そこで本稿では、新NISAを上手に活用して、毎月10万円、年間120万円の配当金を手に入れるまでのプロセスを5つのステップに分け、各段階の投資マインドの変化やモチベーションの保ち方をお伝えします。
ここで紹介する知識やノウハウを総動員して、前向きな気持ちで取組めば、誰にでも目標を達成できる日がやってきます。
焦らず、諦めず、地道に歩みを進めることが最重要ポイントとなります。
ステップ①年間配当金3万円までは「停滞感」との闘い
配当株投資の道のりは、雪ダルマを作るプロセスと似ています。
最初は思うように雪玉が大きくならず、途中で諦めたくなることもありますが、ある程度のサイズに達すると、一気に成長が加速化して、立派な雪ダルマが出現することになります。
年間配当金が3万円に到達するまでが、配当株投資の最初の関門となります。
このゾーンに達するためには、100万円程度の投資額が必要です。
「100万円も注ぎ込んで、配当金はわずか3万円程度」という現実に直面すると、「このまま続ける意味があるのだろうか?」という思いを抱くことになります。
こうした停滞感を乗り越えるためには、目先の金額ばかりに目を向けるのではなく、将来的に配当金が積み上がっていくイメージを持って、モチベーションを維持することが大切です。
■地道に歩みを進められるか
ステップ②年間配当金12万円前後が精神的に最も辛い
配当金が年間12万円に到達するためには、300万円から400万円くらいは必要になります。
給料の中から毎月2万円を投資に回したら、年間24万円の株が購入できます。
夏と冬のボーナスで各5万円の投資ができれば、年間の投資額は34万円となり、それを10年続けることによって、ようやくこのゾーンに入ります。
ここまでが、配当株投資の第2の関門といえます。
金銭的に余裕があり、毎月10万円ペースで投資できる人であれば、わずか3年足らずで第2ステップを突破できますが、多くの人にとっては、10年くらいの覚悟を持って、地道に歩みを進めることになります。
目標達成までの道のりは依然として長く、配当金が増えるスピードもなかなか上がらないため、この期間が最も時間もかかり、精神的にも辛いフェーズといえます。
投資総額が1000万円に達するまでは、企業による増配よりも、自己資金による追加投資の方が資産増加に与えるインパクトが大きい局面です。
投資効率を重視するのであれば、目安となる1000万円に到達するまでは、ひたすら再投資を繰り返す必要があります。
定年退職までの期間が短いなど、時間的な猶予がない人であれば、資産形成の遅れに焦りを感じることになると思いますが、ここが踏ん張りどころです。
いくら焦燥感に駆られても、状況が好転することはありませんから、気持ちを強く持って、最善を尽くす姿勢が求められます。
■年間100万円のゾーンが見えたらエンジン全開で
ステップ③年間配当金が50万円に達すると「増配」が威力を発揮
配当金の積み上げには段階があり、第2関門を駆け抜けて、年間の配当金が30万円を超えると、資産成長の加速度が増し始め、年間配当金が50万円に達すると、企業による増配の威力が大きく発揮されるステージに入ります。
年間50万円の配当金を得るには、利回り3%で約1667万円、利回り4%で計算すると約1250万円の投資が必要ですが、投資金額が1000万円を超えると、いよいよ「3つのエンジン」を稼働させるゾーンに入ります。
企業による「増配」、配当金からの「再投資」、給料などの労働収入からの「追加投資」を使い分けることが可能になって、配当金ダルマの成長速度が加速化します。
年間50万円の配当金まで到達すれば、3つのエンジンを稼働させることで、年間100万円のゾーンが視界に入ってきます。
すでにゴールフラッグは見え始めていますから、エンジン全開で突き進むことが肝心です。
■「お金がお金を生む仕組み」に
ステップ④年間100万円になると「配当金ダルマ」が自転を開始
配当金が年間100万円の規模に達すると、3つのエンジンの働きによって「複利効果」を享受できる局面に入り、「お金がお金を生む仕組み」が出来上がって、配当金ダルマがコロコロと自転を始めます。
配当株投資の醍醐味を満喫できるのは、まさにこのゾーンに達してからです。
株を所有している企業が10%の増配を実施すれば、それだけで配当金は10万円も上積みされ、20%の増配があれば一気に目標に到達します。
ここまでたどり着けると、配当金の再投資と追加資金による買い増しを組み合わせることで、1年から2年くらいで年間120万円という目標に手が届きますが、まだ油断は禁物です。
アクセル全開で3つのエンジンをフル稼働させて、一気にゴールを目指す姿勢を崩さないことが肝心です。
■年齢に関係なく、できるだけ早くスタートを
ステップ⑤年間配当金120万円の目標を達成
配当金が年間100万円の領域に達すると、企業による増配や配当金からの再投資を繰り返すことで、待ちに待った目標達成の日がやってきます。
人によって財政事情が異なるため、目標に到達するまでの期間には個人差がありますが、必要以上に焦る必要はありません。
早く目標を達成するために、日常生活を犠牲にするくらいならば、年間配当金の目標額を半分の60万円に下げるという選択肢もあります。
1カ月あたり5万円の「自分年金」を作るだけでも、十分に将来の生活の支えになると思います。
配当株投資で大事なのは、途中で挫折してリタイアしないことと、年齢に関係なく、できるだけ早くスタートを切ることです。
時間的な余裕を作ることは、気持ちの余裕を生み出します。
焦らずにゆったりと取り組めば、目標を達成できる日が必ずやってくるのです。
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配当 太郎(はいとう・たろう)
投資家
学生時代に株式投資を始め、リーマン・ショックを経て、配当株投資に目覚める。
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(投資家 配当 太郎)

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