1993年の開幕から34年目を迎えたJリーグが、歴史的な転換期を迎えた。長年、親しまれてきた2月開幕~12月閉幕の「春秋制」に幕を閉じ、欧州主要リーグと同じ「秋春制(8月開幕~翌年5、6月閉幕)」へと完全移行。

7日にJ1開幕戦、横浜M―鹿島(国立)、G大阪―浦和(パナスタ)でスタートする。日本サッカー界の未来を見据えた大改革により、ピッチ内外でどのような変化が生まれるのか。ポイントを整理する。

①欧州市場との同調

 シーズン移行による最大のメリットの一つが、世界標準である欧州の移籍マーケットとの「カレンダーの合致」だ。従来の春秋制では、Jリーグがシーズン中盤を迎える7、8月に欧州の「夏の移籍ウィンドー」が開くため、チームの主軸選手が途中離脱するケースが相次ぎ、クラブの戦力維持やタイトル争いに大きな影響を与えていた。秋春制への移行により、シーズン開幕前の同じタイミングで移籍市場を迎えることになる。

 欧州の移籍市場は、総じて夏(シーズン開幕前)が冬より活況。Jリーグから欧州へ渡る流れは止まることはないが、シーズン途中での戦力ダウンは減るはずだ。さらに日本人選手の価値向上も進んでおり、適正な移籍金(契約解除金)を得た上での移籍交渉が期待されている。また欧州からの外国人選手や指導者を獲得・招聘しやすくなり、リーグ全体の競争力強化も望まれる。

②酷暑下の試合数減

 近年の日本における夏の酷暑は、選手のコンディション管理や試合のクオリティー維持において深刻な課題となっていた。新カレンダーでは、8月開幕の数試合こそ酷暑の中が予想されるが、まだ選手たちに疲労が少ない状況。

その後、気温の低下とともに選手たちのパフォーマンスが維持しやすい状況となる。

③ACLとのスケジュール一致

 アジアのクラブ王者を決める「アジアチャンピオンズリーグ(ACL)」も既に秋春制を採用しており、今回の移行によって大会スケジュールが一致する。これにより、過密日程による負荷や、シーズンをまたぐことによる選手変更のミスマッチが解消され、日本のクラブがアジアの頂点、さらにはその先にある「クラブW杯」へ挑む体制が格段に整うこととなる。

 一方で課題もある。冬場の降雪地域における試合開催や、練習環境の確保は最大の焦点だ。Jリーグは12月中旬から2月中旬にかけて約2か月間の「ウィンターブレーク」を設定。寒冷地クラブのアウェー連戦配置やインフラ整備支援などを通じ、円滑な運用を図る。慣れ親しんだカレンダーからの脱却には戸惑いも伴うが、世界基準の環境へ追いつき、日本サッカーを次のステージへ引き上げるための大きな一歩となる。

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