◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 かつてのドラ1が底力を見せ始めた。巨人・堀田賢慎投手(25)。

プロ7年目の今季、中継ぎとして新境地を切り開こうとしている。5月の1軍初昇格から、8月上旬まで防御率は0点台。登板数もキャリアハイを更新し続けている。

 星稜・奥川(ヤクルト)らの外れ外れ1位で青森山田から19年ドラフトで入団。ルーキーイヤーに右肘靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、育成再契約も経験した。菅野智之(ロッキーズ)を始め、周囲から未来の「エース候補」と期待されながら苦悩してきた。

 ポジションをつかみきれず、シーズン中に何度も先発、中継ぎを行き来する日々。2軍でもがいていた昨季、現状の立ち位置に何を思うか聞いた。「でも、こういう立場の投手は僕だけじゃないので。『もういいや』と投げやりにだけはなりたくない。チャンスはどこに転がってるか分からないので」。ネガティブな言葉は一切吐かなかった。

 昨年まで通算36登板で5勝7敗。思い描く成長曲線ではなかった。常に「ドラ1」として評価され、厳しい声も嫌というほど耳にした。ただ、「周りの言葉は気にしてこなかった」。強い心ではい上がる準備を進めてきた。

 「クビにはなりたくないですけど、もしそうなっても『仕方ない』と思えるぐらいの一日一日を僕は過ごせている」―。これは1年前、ファーム施設で汗を流していた日の言葉。開幕2軍からアピールし、プロ初ホールドを挙げるなどリリーフで花開こうとしている今年。悔いのない毎日、継続こそがブレない自分の支えになる。3歳下の投手からいつも、学ばせてもらっている。(巨人担当・堀内 啓太)

 ◆堀内 啓太(ほりうち・けいた) 21年入社。24年まで日本ハム担当。

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