カナダのシンガー・ソングライター、ザ・ウィークエンド(36)が人気ゲーム「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズのキャラクターデザインを手がけた画家・天野喜孝氏(74)と初タッグを組んだことが26日、分かった。

 7年ぶりの来日公演(9月19、20日に埼玉・ベルーナドーム)を記念し、過去に発表したアルバム4作品「アフター・アワーズ」(2020年)、「ドーン・エフエム」(22年)、「ジ・アイドル」(23年)、「ハリー・アップ・トゥモロウ」(25年)の日本独自企画(9月11日発売)として、天野氏がジャケットのアートワークを担当した。

 ザ・ウィークエンドは、天野氏がデザインを担当したFFシリーズ、アニメ「天使のたまご」(1985年、押井守監督)などの大ファン。「10代の頃から大きな影響を受けてきたアーティスト。僕のアニメや映画に対する見方、音楽の聴き方さえも大きく変えてくれた」と語るほどだ。今年5月にプライベートで来日した際、天野氏の事務所を訪問。憧れの人と初対面した。

 ザ・ウィークエンドは今回のコラボに「曲順や収録内容、アートワークに至るまで全てのディテールを意図を持ってデザインしました。天野さんと一緒に仕事ができたことは、本当に光栄でした」と喜びもひとしお。「(約10年前に)自画像をプレゼントしてくれたことをきっかけに始まった友情が特別なコラボレーションへとつながりました。この作品を通して、天野さんの目を通して見た僕の世界を感じてもらえることを嬉しく思います。彼とコラボレーションする機会を得られたこと、その過程で友情を育むことができたことは決して当たり前ではなく、これからもずっと大切にしていきたいと思っています」と感激した。

 天野氏は「約10年という時間を経て、一緒に作品を作ることができたことに不思議な縁を感じています。時間そのものが、作品に新しい意味や表情を与えてくれるように、今回の作品も時間が経つことで見え方が変わっていくものになれば、より面白いと思っています」とコメントした。

 描いたアートワークについて「彼の音楽が持つ『美しいけれど、どこか不穏』という感覚を自分なりの幻想的な世界として表現しました」と説明。「新たに描いた原画の一つに、銀箔(ぎんぱく)を使っているものもあります。銀箔は時間が経つにつれて少しずつ黒く変化していくのですが、それも作品の一部として、時間の経過とともに表情が変わっていくことを楽しんでもらえたら」と願った。

 ザ・ウィークエンドのマニアぶりに「過去の古い作品から最新作まで様々な作品をよく見てくれていたことに驚きました」と驚がく。「『FINAL FANTASY』を好きでいてくれていることは知っていたけど、『天使のたまご』(の40周年のリマスター版)が去年、北米で公開されたのまで見てくれていたみたい。感想を聞いているうちに、今回のアートワークの世界観ともつながったと思います」とうれしそうだった。

 〇…日本独自企画について、ザ・ウィークエンドは「ファンの皆さんのために特別なアルバムコレクションを作りたいと思いました。ツアーの世界観を形作るDNAであり、その根幹を成す作品。7年間に紡いできた音楽の物語を、一つに集約したコレクションになっている」と説明。「ドーン・エフエム」にはボーナスソングとして亜蘭知子氏との「アウト・オブ・タイム」を収録予定。「この曲は、僕がこれまでに書いた楽曲の中でも特にお気に入りの1曲。彼女の魔法がなければ生まれることのなかった作品です」と話した。

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