◆JERAセ・リーグ 広島5―10巨人=延長11回=(5日・マツダスタジアム)

 巨人が広島との4時間37分の死闘を延長11回の末に制し、連勝で首位・阪神とのゲーム差を3・5に詰めた。1点を追う9回、2死一塁から浦田が盗塁を決めた後、泉口友汰内野手(27)の適時打で土壇場で試合を振り出しに戻すと、延長11回に甲斐拓也捕手(33)が決勝弾を放つなど、一挙5得点で突き放した。

投げては球団初&プロ野球タイ記録となる10投手が登板するなど、橋上秀樹監督代行(60)の執念采配が実った。対広島戦を13勝6敗とし、2年ぶりの勝ち越しを決めた。

 大激戦の最後に新たな記録が刻まれた。5点を勝ち越した直後の11回、巨人の長い歴史の中で初めて「10番手投手」がマウンドに上がった。ベンチ入り最後のリリーフとして登板したのは守護神・マルティネス。午後10時37分、大盛を遊飛に打ち取り3者凡退で試合を締めた。橋上監督代行は「勝てたのでさらに良かったです」とプロ野球タイ記録にもなった10人リレーによる劇的勝利にホッとした表情を浮かべた。

 

 先発・田中将を3回3失点で交代。代木、船迫、堀田、森田とつなぎ、勝ち越した直後の8回、中川が佐々木に逆転2ランを浴びた。「こういう時期になっているので、田中(将大)投手が早めに交代したのもありましたので」。一戦必勝で負けられない。先を考えず早めに動いて継投した。

 マウンドでガックリ肩を落とした中川だったが、一発を浴びて7番手・泉への交代を告げられた後、ベンチで身を乗り出して大声を出し仲間を応援した。その姿が野手に伝わったのか、1点を追う9回に打線が驚異的な粘りを見せた。2死一塁から浦田が二盗。失敗すれば試合終了の状況で攻めた。直後に泉口が値千金の同点左前適時打。執念の粘りで延長戦に突入した。

 「どうしても延長になってしまうと難しくなるんですけど、投手コーチがうまくやり繰りしてくれて良かったです」。9回を8番手の田中瑛が抑えると、10回は9番手の則本が無失点の好投。11回に先頭・甲斐のソロで勝ち越し、則本に代打・坂本が出た時点で残る投手はマルティネスのみとなった。ベンチ裏では通算250セーブに王手をかける助っ人の記録達成に備えて関係者が慌ただしく動き出したが、打線が一挙5得点の猛攻。セーブ機会ではなくなったが、最後の砦(とりで)として試合を締めた。

 11回の守備時にベンチに控えていたのは野手の小林、ティマのみ。

「ライデルにもし何かあった時のために準備していたので。チームが勝つためなので」と話した小林は、マルティネスの有事の際に備えてブルペンで投球練習を行った。

 熱戦を制した橋上監督代行は「投手も野手もほぼ総動員で。最悪、小林選手に投げてもらおうかと思っていました。本当に全ての選手、ベンチも含めて最後まで諦めないという気持ちを発揮できた試合」と興奮気味に試合を総括した。

 連勝で、DeNAに敗れた首位・阪神と3・5差。全員野球でつかんだ大きすぎるミラクル勝利。残り20試合への弾みがついた。(片岡 優帆)

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