批判殺到でもFIFAの狙いは的中? W杯ハーフタイムショー出...の画像はこちら >>

W杯決勝戦で開催されたハーフタイムショー Photo/Getty Images

商業効果が明らかに

FIFAが「エンターテインメント化」を掲げて初めて導入したワールドカップ決勝のハーフタイムショー。その是非を巡る議論は今なお続いているが、少なくとも商業面では狙い通りの結果となったようだ。



音楽データ分析会社『Luminate』が決勝前2日間と決勝当日・翌日の世界ストリーミング再生数を比較したところ、ハーフタイムショーで披露された楽曲はいずれも大幅な再生数増を記録した。

最も伸びたのはジャスティン・ビーバーの『Everything Hallelujah』で、59万2000回から125万回へと110%増。マドンナの『Music』は66%増、BTSの『Dynamite』は43%増となった。

さらに、シャキーラとバーナ・ボーイによる大会公式ソング『Dai Dai』も世界全体で24%増、アメリカ国内では52%増を記録。FIFAが巨額の資金を投じて実現したショーは、音楽業界に大きな宣伝効果をもたらしたことが数字からも明らかになっている。

一方で、このハーフタイムショーは約30分近くまで休憩時間を延長し、試合の流れを断ち切ったとして世界中のサッカーファンから強い批判を浴びた。「ワールドカップをスーパーボウル化している」「フットボールではなく広告のためのイベントだ」といった声も相次ぎ、FIFAの商業路線を疑問視する意見は少なくない。

『Luminate』によれば、再生数が大きく伸びたのはハーフタイムショーで実際に披露された楽曲が中心で、アーティスト全体の楽曲が一斉に伸びたわけではなかったという。それでも、FIFAが目指した「世界最大のスポーツイベントを世界最大級のエンターテインメントへ変える」という構想は、少なくともビジネス面では一定の成果を上げたと言えそうだ。

ハーフタイムショーの恩恵を受けたのは、90分間の試合を楽しみにしていたサッカーファンではなく、FIFAとスポンサー、そして音楽業界だったのかもしれない。肝心の試合は中断時間の延長という代償を払い、その一方でアーティストたちは再生数を大きく伸ばした。今回のデータは、FIFAがめざした"エンターテインメント化"の恩恵が、誰に最も大きく及んだのかを物語っている。

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