今大会を象徴したハイドレーションブレイク Photo/Getty Images
VARや"広告休憩"には批判
2026年ワールドカップは、史上初となる48カ国・104試合で開催され、スペイン代表の優勝で幕を閉じた。史上最大規模となった今大会について、米『AP』は「スーパーサイズ化された大会は数々の名場面を生んだ一方で、多くの論争も残した」と総括している。
大会前には48カ国制によって実力差が広がり、一方的な試合が増えるとの懸念もあった。しかし、カーボベルデは初戦で優勝したスペインと引き分け、決勝トーナメントではアルゼンチンを延長戦まで追い詰める健闘を見せた。コンゴやキュラソーも存在感を示し、新フォーマットだからこそのサプライズが生まれた。最終的にはスペイン、アルゼンチン、フランス、イングランドという強豪4カ国がベスト4に残り、「裾野の拡大」と「トップレベルの質」が共存した大会となった。
ピッチではスター選手も期待に応えた。キリアン・ムバッペが大会10得点で得点王に輝き、W杯通算22得点という新記録を樹立。リオネル・メッシも8得点を記録するなど、世界最高峰の選手たちが大会を盛り上げた。
一方で、テクノロジーへの批判は最後まで消えなかった。VARやセンサー内蔵ボールによる判定はクロアチアやエジプトなどの重要なゴール取り消しにつながり、クロアチア代表のズラトコ・ダリッチ監督は「こうした判定はフットボールの喜びを奪う」と不満を口にした。
さらに、大会を象徴する論争となったのが、各試合で義務化された水分補給休憩(ハイドレーションブレイク)だった。選手保護を目的として導入されたものの、冷房設備の整ったスタジアムでも一律に実施されたため、「実際にはCMを流すための広告休憩ではないか」との批判が噴出。スタジアムではブーイングが起こる試合もあり、FIFAは大会後に制度を検証する方針を示している。
『AP』は、イラン代表をめぐる政治問題や高額チケット、テクノロジー判定なども今大会を象徴するテーマだったと指摘する。それでも史上最多の104試合は数々のドラマを生み、史上最大のワールドカップは、成功と論争の両方を残しながら幕を閉じた。

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