トッテナム、3億5000万ポンド超の大型補強でも「根本問題」...の画像はこちら >>

トッテナムのデ・ゼルビ監督 photo/Getty Images

「半分の選手を失っても魂を残した」ニューカッスルとの対照

トッテナムが大型補強を続けているにもかかわらず、チームが抱える根本的な問題は解決されていないようだ。

現地時間29日、トッテナムはプレミアリーグでニューカッスルと対戦し、1-2で敗れた。

今季序盤から苦戦が続くなか、英紙『The Guardian』は「豪華な補強ではトッテナムの大きな問題を解決できない」と題した分析記事を掲載している。

トッテナムは今夏、積極的な補強を敢行。『The Guardian』によれば、これまでに3億5000万ポンドを超える移籍金を費やしている。しかし、ニューカッスル戦で露呈したのは、選手個々の能力とは別の問題だった。

同紙が指摘したのは、チームに「魂」や「背骨」が欠けていることだ。

新加入のオマル・マーモウシュやサヴィーニョ、マテウス・フェルナンデスらには才能があり、個々の選手が問題なのではないという。問題は、選手たちがチームとして一つにまとまり、試合のなかで苦しい局面を乗り越えるだけの強さをまだ身につけられていないことにある。

その象徴として挙げられたのが、ニューカッスルの先制点だった。

ニコラス・ゴンサレスからのロングボールにプレッシャーがかからず、アマル・デディッチとの競り合いでも十分な対応ができなかった。その後、ニューカッスルの選手に落ち着いてターンを許し、ゴールを決められている。

大きなミスが一つあったわけではない。

競り合いで失う、ボールを持った際に判断がわずかに遅れる、シュートを急ぐ、タックルに踏み込み切れない――。
同紙は、こうした小さな綻びが連続することで、トッテナム全体の脆さにつながっていると分析している。

さらに、『The Guardian』はニューカッスルとの対照を強調した。

ニューカッスルは今夏、チームの半分を失った。それでも「魂」を残している。一方のトッテナムは「チームの半分を買ったのに、いまだに自分たちの魂を探している」と評された。

実際、トッテナムには以前から苦しい展開を跳ね返せない傾向がある。同紙によれば、アストン・ビラを4-1で破った2024年後半以降、公式戦で44度も先制を許しているが、そこから逆転勝利を収めた試合は一度もないという。

この状況を立て直すことは、ロベルト・デ・ゼルビ監督にとって大きな課題となる。

特に、2024-25シーズンに負傷者が相次ぎ、厳しい状況を経験した選手たちには、精神的な緊張や身体への不安が残っている可能性もあると同紙は指摘。アーチー・グレイ、ミッキー・ファン・デ・フェン、デスティニー・ウドジェ、ロドリゴ・ベンタンクールらには、激しい競り合いや身体的な接触の場面で、そうした影響が垣間見えるとしている。

もっとも、トッテナムの戦力そのものに問題があるわけではない。

マーモウシュやサヴィーニョ、新たな中盤に加え、モハメド・クドゥスやドミニク・ソランキも復帰。
さらにジェームズ・マディソン、デヤン・クルゼフスキ、シャビ・シモンズらの復帰も控えている。ワールドカップ決勝進出経験を持つマルコス・セネージもベンチに控えている。

才能ある選手が揃いつつあるだけに、同紙もトッテナムが再び残留争いに巻き込まれる可能性は低いと見ている。

それでも、デ・ゼルビ監督には時間が必要になるかもしれない。

『The Guardian』は、トッテナムが「新しいサッカー選手を買うことは簡単だが、背骨を育てるにははるかに長い時間がかかる」と指摘している。

巨額の移籍金を投じて戦力を刷新したトッテナム。しかし、今のチームに必要なのは、さらなる補強だけではない。苦しい展開でも崩れず、相手との競り合いを制し、チームとして試合を勝ち切る「魂」と「背骨」をどう作り上げるのか。デ・ゼルビ監督にとって、今季最大の仕事となりそうだ。

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