コインパーキングや商業施設などで最近増えているのが、「ロック板の無い」駐車場です。カメラやセンサーの普及により、ナンバープレートなどで出入りを管理できるようになったため、車両破損などのトラブルにもなりやすい物理デバイスのロック板を廃止する駐車場も増えています。
自転車や新モビリティ、まちづくりに関する展示会「バイシクル-E モビリティ シティエキスポ」(主催:ライジング出版)が、東京・新宿で2026年6月10日、11日に開催。駐輪場シェアサービス「みんちゅう」を手掛けるアイキューソフィア(東京都新宿区)のブースに置かれていたのが、バイクと小さなロック板でした。
「みんちゅう」は、ちょっとしたスペースなどを駐輪スペースとして「貸したい人」と、自転車を「駐輪したい人」を、専用のスマホアプリなどを通じて結びつけるというサービスです。みんちゅうの駐輪スペースとなった場所はアプリを通じた予約者専用の駐輪場として区切られます。そこに“予約車以外”が駐輪した場合は不正駐輪とみなされ、運営側が自転車にロックを掛けてしまうことも、一部で知られています。
バイク用の新型ロック板は、こうしたサービスでの活用を見越したものだといいますが、最大の特徴は「精算機がない」ことだそう。ロック板の機器には小さなソーラーパネルと、QRコードが印字されたステッカーが貼られていて、スマホで決済することでロック板が下りる仕組みです(現金利用にはコンビニ決済に対応)。
精算機や他の機器との連携、さらにはバイク用くらいならば電源も不要とのこと。つまり、1台単位から“スタンドアローン”で稼働するロック板です。
クルマ用も自転車用もあります!「これ、クルマ用もあるんですか?」と聞くと、みんちゅうとコラボしている「CYBER SEVEN」という会社のブースに案内されました。そこには自動車用、そして自転車用もありました。
自転車用はロック板ではなく、駐輪場などで見られるロック式の自転車スタンドですが、これも電源不要とのこと。自動車用は予備電源をつないでいるといい、床に埋め込まれたLEDライトとともに展示されていました。これは駐車マスに沿って設置することで、入出場に応じて光る色が変わるというライトです。
アイキューソフィアの原有理奈執行役員に導入の背景を聞くと、みんちゅうの駐輪場の区画で1日分の料金を払っているのに、短時間利用するケースに着目したといいます。余分な料金を払っているのがもったいない、運営側にとっては、その区画をもっと有効に利用したい、そうした課題を解消する、いわば“装置”として開発したのだとか。
物理的なロック機構を設けることで、確実に料金徴収をしつつ、利用者にとっても空きスペースが明確になるというわけです。しかも、精算機を廃して現金の集金や維持管理コストを無くし、ロック板を使うことで料金の未払いリスクも低減。さらにクラウドを通じて24時間どこでもスマートフォンから駐車場・駐輪場を管理できるといい、AIが最適な運用をサポートするそうです。
売上の最大化を図るうえで、「たとえば、1分単位など従来の駐車場・駐輪場では考えられない料金設定も可能」と原さんは話します。廃れつつあるロック板という「物理的な装置」は、仕組みさえシンプルになれば、まだまだ活用のしどころがあるのかもしれません。

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