釣りを長く続けていると、記憶に残る魚と、実際に数を釣った魚は意外と一致しなかったりする。自己記録級の一尾は強烈に覚えているが、何十尾、何百尾と釣ってきた魚は案外印象が薄かったりする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
数だけならサバか
数だけで見れば、間違いなくサバが最有力だと思う。特に回遊が入った時の爆発力は、他魚種とは少し次元が違う。群れが入れば、キャストごとに反応することも珍しくない。ライトゲームをしていても突然サバ祭りが始まることがあるし、スーパーライトショアジギングではさらに極端な展開になる。
実際、過去にはSLSJでほぼ入れ食い状態になったことがある。投げる、落とす、巻く、掛かる。この流れが延々と続く。途中から数を正確に数えなくなったが、最終的には1日200尾を超えていたと思う。もちろんサイズは様々である。小サバ中心の日もあれば、引きがかなり強い中型が混ざる日もある。
サバは釣りとしても単純に面白い。回遊魚らしく反応が素直で、掛かった瞬間の勢いもある。アジングタックルで掛かると必要以上に暴れ、サイズ以上に楽しませてくれる魚でもある。
ただ、数を釣りすぎると感覚が麻痺するところもある。最初の数尾は興奮していても、何十尾を超える頃には完全に作業になる。ありがたい話ではあるが、贅沢な悩みでもある。
その次にアジ、メバル
サバの次になると、おそらくアジとメバルが並ぶと思う。この二魚種は、数というより釣り人生そのものに深く関わっている存在である。
初心者時代、まだ何をどうすればいいか分からなかった頃でも、アジとメバルは相手をしてくれた。特にメバルは、投げて巻くだけでも反応してくれる場面があり、釣りの楽しさそのものを教えてくれた魚だった。
アジもまた、ライトゲームの奥深さを教えてくれた存在である。レンジキープ、潮、リグの重さ。ほんの少しの違いで結果が変わる面白さがあった。
数だけならサバかもしれないが、思い入れで言えばこの二魚種はかなり大きい。
外道としてはチヌ
意外に多いのがチヌである。ただし、こちらは狙った数というより外道寄りの存在だ。
湾奥でメバリングやアジングをしていると、突然強烈な引きが来る。まあシーバスかチヌかと思ったら、結果的に上がってくるのはチヌだったということはかなり多い。
特にボトムを探っている時や、ワームを流している時に不意打ち気味に来る印象がある。ライトタックルでは十分すぎる相手であり、突然釣りの雰囲気を変える存在でもある。
もちろん本命として狙うチニングも面白いが、個人的には予定外に現れる魚という印象の方が強い。何も起きなかった夜を救ってくれたことも何度かある。
本当に一番釣りたい魚は……
ただ、結局のところ一番数を釣った魚と、一番釣りたい魚は別である。筆者の場合、それはメバルになる。
理由は単純で、好きだからである。引きが特別強いわけでもないし、サイズが巨大になる魚でもない。
そして何より、安定して遊んでくれる存在でもある。完全に何も分からなかった頃から、今に至るまで付き合ってくれている魚だ。今年はさっぱり釣れてくれなかったので、なんだかフラれてしまった男の感がある。来年はきちんといる場所を特定して、あらためて数釣りしたいと考えている。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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