都心で1時間でめぐる四国八十八カ所霊場
(上)この本堂のウラの建物に……(下)こんな空間が!
民主党の菅直人氏もみそぎの巡礼を済ませたり、再び注目を集めている四国八十八カ所霊場巡り。それを東京で、しかも1時間足らずでまわれる場所があるのをご存じだろうか?

場所は、深川不動堂。
本堂のその奥にある内佛殿に入ると、2階に、なにやらあやしげなうす暗い部屋が。おそるおそる中に入ると、そこにはイエロー、紫、ピンクなど蛍光色の仏様がズラリ! このスピリチュアルな部屋こそ「四国八十八カ所霊場」なのだ。

八十八体の仏様には、それぞれ砂が入った円筒が設置されているのだが、この砂は「四国巡礼団を結成し、三ヶ年の歳月をかけて」それぞれの霊場から集めたもの。お参りは、まず本尊に合掌一礼し、次に「南無大使遍照金剛」と唱えながらこのお砂を一辺回し、ふたたび本尊に合掌一礼し、最後にお大師様をご参拝して「結願(けちがん)」となるのだそうだ。

四国八十八カ所を1時間たらず(もちろん個人差あり)でまわれちゃうばかりか、その部屋がブラックライトで灯されているという現実にはかなり不意をつかれたが、平成14年にできたばかりの内佛殿はバリアフリーだし、遠出のできない老人には画期的なな巡礼スポットかも。
お手軽すぎでは?という思いが一瞬よぎるが、もともと深川不動堂といえば、江戸時代、5代将軍綱吉の母・桂昌院が、成田山の不動明王を江戸で参拝したいという願いからできたといわれているところ。
仏様への信仰は、時空を超えるのですね。
(矢部智子/アンテナ)