電子マネーや電子決済が普及し始めている中国だが、それでも多くの人が今なお現金を使用している。硬貨や紙幣はそれぞれの国の独自の存在であり、その扱い方にはその国の人びとの習慣や意識も現れてくる存在だと言えよう。


 「お金を触ったら手を洗う」、「知らず知らずのうちにお金は汚れているもの」という意識を持つ日本人は少なくないだろう。多くの中国人もお金は汚いと感じているようで、お金を触ったら必ず手を洗うよう子どもに言う中国人は少なくない。しかし、紙幣にはどれだけの雑菌がついているのかは知られていない。

 中国メディアの今日頭条は3月28日付で「お金がどれほど汚いのか」を解説する記事を掲載し、中国の流通している人民元の紙幣には1枚あたり平均2万6000から6万9000個ほどの細菌が付着していて、最も多いものは30万を超すものあるとしている。もちろんこの数値は紙幣の流通頻度に影響されるが、研究によると一番汚れているのが10元紙幣で、次いで50元、100元とつづく。

 また、温州都市報によると、比較的新しい1元札を調べたところ、赤痢菌、大腸菌、ブドウ球菌、B型肝炎ウイルス、淋菌などが1枚あたり平均で120万存在したとの調べがある。
紙幣を数えた場合、作業1時間で手についている病原菌が300万以上になった。

 さらに、紙幣を数える仕事をしている人の肝炎感染率はその他の人の6倍程度で、紙幣を直接扱う仕事を続ける期間が長くなるにともない感染率が上昇するという。いかに中国の紙幣に細菌や病原菌が付着しているか、よく分かるだろう。

 この記事で興味深いのは他の国の紙幣についてもとり上げ、なかでも日本の紙幣が一番きれいだと伝えていることだ。日本の紙幣がきれいである理由として、日本人がお札をそろえてお財布にしまうことを挙げている。この行動には紙幣の丁寧な取り扱いは金運上昇にも繋がるという意識があるとしている。


 確かに日本人は紙幣の扱い方が丁寧だ。紙幣をポケットに突っ込んで持ち運ぶような人は少ない。中国では財布を使わずにズボンのポケットに紙幣を突っ込んでいる人をよく見かけるが、紙幣の扱い方は日本と中国で大きく異なるは間違いない事実だと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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