食器洗い乾燥機は2014年で国産1号機から54年を迎える。最近はパナソニックの小さめな「プチ食洗」が独身や小規模な家庭用としてヒットしているものの、食器洗い乾燥機の世界は大きな岐路に立たされている。
現在、2013年中に卓上の食器洗い乾燥機の新機種を出しているのはパナソニックだけ(価格COM調べの範囲内)。たしかに家電量販店で販売されている食器洗い乾燥機をよく見てみると、ほとんどがパナソニック。日立など別の会社の旧機種が壊れても、パナに乗り換えるしかない市場寡占状態なのだ。まだ購入可能な象印の商品も旧機種で2009年以降モデルチェンジをしていない。
食器洗浄機用洗剤のCMはテレビでよく見るのに、予想外に市場が狭くなっている!? 今使ってるのが壊れたら、もしかして食器洗い乾燥機買い換えられないの!? とつい思ってしまうくらいの他社撤退っぷり。
だが実際はシステムキッチンの中に組み込む「ビルトインタイプ」が卓上に対し2-3倍の需要があり主流、「卓上型」のほうが傍流となっているかららしい。
複数データの組み合わせとなるが、日本での食器洗い乾燥機の普及率は2010年調べのデータで約25%、パナソニックの2013年度の「予測」では31%。
県別の普及では広島で43%(2009年)をトップに西日本に圧倒的偏重。東日本全般に普及率が低い。西日本のほうが女性の意思が強いのか、東日本では時短意識が低いのか、パナが西に強いのか…。これもナゾだ。
ビルトインタイプはまだライバルが存在するからいいが、卓上型からパナソニックが万が一撤退したら、卓上食器洗い乾燥機自体がほぼ全滅となる今の状況。確実に需要はあるのだから、新たなライバルが出現し、活気つけてくれないだろうか。
最後にアドバイス。もし卓上食器洗い乾燥機の購入を迷っている場合は、今はほぼパナ一択、迷う余地はありません。できるだけ早く購入されたほうが吉かもしれないですよ。
(文・編集部I)