今回、発売中の『週刊プレイボーイ』52号で表紙&巻頭グラビアも射止めた彼女に現在の心境を聞いてみると…。
吉岡 (グラビアのレイアウトを手にして)これ、見ていいですか? …グスッ。
―え、ええっ!?
吉岡 う、う~(泣きだす)。
―な、何かイヤな写真が?
吉岡 いえ、逆です。週プレさんの表紙に出るなんて、嬉しくて、つい…。
―そこまで喜んでいただけるなんて、こちらも感激です。今回は神戸、大阪、京都と、吉岡さんに馴染みのある関西で撮影しましたが、特に好きなカットはあります?
吉岡 1枚選ぶなら、ラストページの川辺のシーンです。
―大学1年生くらい?
吉岡 はい。私、元々はひとりでも芝居をしたいっていうガツガツしたタイプじゃないんです。同じ志を持つ仲間と一緒にいたから「自分もやるぞ!」「女優として一人前になりたい!」って気持ちになれたんですね。そう考えると、感謝の気持ちでいっぱいで。
―なるほど。その熱い思いは今年、着実に実を結んできましたよね。いくつもの映画やドラマに出演して、来年の2月からはついに朝ドラへ。視聴率も絶好調の『あさが来た』に出演することが決定しました。
吉岡 はい。
―あはは。実感が湧いたのはいつ?
吉岡 衣装合わせの時に着物を着させていただいたり、小道具の真ん丸なメガネをかけさせていただいたり。その時、やっとです。
―どんな役柄なんですか?
吉岡 田村宜(のぶ)という、主人公のあさちゃん(白岡あさ:波瑠[はる])の娘と同級生で、将来あさちゃんを支えることになる人物の役です。読書が大好きで勉強熱心なんだけど、ひと言で言うと堅物の女性ですね。
―堅物! 吉岡さん的にはどう? 共感します?
吉岡 しますね。
―主演の波瑠さんとは会いました?
吉岡 はい。私の中では波瑠さんって繊細で物静かな方というイメージだったんですけど、お会いした時は全然そんなことなくて。力強くて潑剌(はつらつ)としていて、あさちゃんそのものやって思って、感激しましたね。
―感激って(笑)。
吉岡 そういうのは全くないです。今回、私が演じる役はあさちゃんに憧れる女のコなので、私自身、波瑠さんへのリスペクトがないと成り立たないと思うんです。だから、そういう気持ちのほうが強いです。
―早くも撮影モードに入ったと。どんな共演になるか楽しみです!
吉岡 朝ドラみたいに、数ヵ月にわたる撮影は初めてで不安もあります。でもせっかくのチャンスだし、いただいたキャラクターの役柄をかすませず、演じ切りたいです。私が演じたせいで田村宜という登場人物が消えてしまうようなことになるのが一番申し訳ないので、爪痕(つめあと)を残せればと思っています。
―朝ドラ三昧(ざんまい)で年末年始を送ることになりそうですけど、ズバリ、2016年の目標は?
吉岡 普段は映画、演劇を見るのが好きなんですけど、それに代わるような新しい趣味を開拓したいなって思っています。
―新しい趣味って、例えば?
吉岡 え~と、なんだろう。今まで夢中になったことがないこと…。
―アウトドアとか?
吉岡 いいですね。山登りとか、やったことのないスポーツとか、そういうの! 仲間ができたら、より楽しいだろうし。
―吉岡さんって、どちらかというと文化系でしょう。イメージが湧かないです(笑)。
吉岡 これまでは、例えるなら平均台に乗っているようなものだったと思うんです。ひとつの目の前のことに夢中で、その狭い台から落ちずに必死だったというか。でも今はその一本の台から下りて、もっと広々とした場所を駆け回りたい気持ちがあって。あれもこれもって、いろいろなものに興味を持つ年にしたいです。
―2015年は『マンゴーと赤い車椅子』のようなシリアスな物語から『明烏[あけがらす]』のようなコメディまで幅広くやりましたからね。視野も広がったんじゃないですか?
吉岡 そう思います。だから来年も新しいこと、面白そうなことにどんどん積極的に挑戦していきたい。…そういえば週プレさんには、最初の頃のグラビア(2015年2月16日号)で「必ずブレイクする女優」ってタイトルをつけていただいたんですよ。
―あー、つけました!
吉岡 それって実はプレッシャーやったんですけど(笑)、一方で期待に応えなきゃとも思っていて。まだ自分がブレイクできるかはわからないけど、そんなふうにタイトルをつけてよかったって思っていただける女優になるぞ!って。その気持ちが前以上に強くなっています。
◆吉岡里帆が表紙・巻頭グラビアに登場! 『週刊プレイボーイ』52号(12月14日発売)でご覧いただけます!
吉岡里帆(YOSHIOKA RIHO)
1993年1月15日生まれ、京都府出身。身長158㎝。最近の趣味は映画館に友達と出かけること。これまではひとりで行くことが多かったけど、誰かと一緒に行って、見終わった後にお茶をしながらその感想を言い合うのが楽しいとか。 最近見に行ったのはホラー映画『サクラメント 死の楽園』。「それまで苦手だったホラーやサスペンス映画を楽しめるようになったのも、自分の中の変化です」。来年はますます幅広い作品で活躍する彼女を見られるかも!
(取材・文/大野智己 撮影/熊谷 貫)