今日は「PIRKA(ピリカ)」っていうかわいい名前のiPhone用のSNSアプリを紹介します。ピリカっていうのはアイヌの言葉で「きれい」とかそういう意味。
掃除がテーマの、ちょっと変わったソーシャルネットワーキングサービス。

ユーザーが外出中とかに道端で見つけたゴミを拾って、それを拾う前・拾った後の写真を撮って、位置情報と共にピリカアプリで書き込むと、ピリカのデーターベースに蓄積されて、地図上にキラキラしたアイコンが付く。それをみんながやっていくと……世界中がキラキラになる……という、なんとも様子を見守りたくなるようなSNSです。

ゴミ拾いしただけでわざわざ前後の写真を撮って投稿…と、従来の携帯電話なら到底やらないような作業だけど、写真を撮って位置情報とコメントを付けて投稿するまでが全て1つのアプリでスムーズに行えるスマートフォンだからこそって感じです。面倒な作業無しに毎日でもできそうなハードルの低さが良い。「環境をきれいにしたい」なんて別に思っていなくても、みんなで町を掃除して、それが楽しいっていうだけでも参加できるのが面白い所だなあと思います。

よく修学旅行の学生が来る観光名所、有名な喫茶店、あとサンゴ礁なんかで思い出を残すために柱や机を削って「○○参上」とかイニシャルが書いてあったりしますが、迷惑行為や犯罪で思い出残してもしょうがないですよね。あれの正反対の作業って感じで、ちょっと遠出をしたときや、海外に出張があったときなんかに、行き先でゴミを拾ってピリカで記録…なんていう思い出の残し方も楽しそうだし、単純なシステムなだけに他にも色々と個人的な使い方、アレンジが楽しめそうな予感がします。

ピリカのウェブサイトではもちろんみんなの写真やコメントがいつでも見れます。みんなそれぞれ「空き缶拾った」「吸殻掃除したよ」と拾ったものを報告したり単に「ピリカなう」なんてtwitter風に書いている人もいたり。色んな人が「ゴミ拾い」という共通のテーマでゆるやかにつながっている距離感が、コミュニケーションであるようにも思えるし、コミュニケーションでないとも言える、不思議な感覚を起こしてくれます。

サービスはまだ始まって間もないですが、東京や大阪、海外でも韓国やベトナム、チリまでキラキラアイコンが地図上に出現しています。
世界中の規模で様子を見て「お、こんな国まで誰か行ってる!」も楽しめるし、町内の様子を見て「今度通りかかったとき自分も見てみよう」なんて思ったり、ミクロもマクロも楽しめる。

アプリは無料。導入もIDとパスワードを登録するだけ。みんながやってる定番SNSも便利でいいけれど、こういうコンセプトのあるSNSに参加して、気が向いたときだけ同じテーマでみんなとサービスを共有するというのも気楽で面白いなあと思いました。

みんなが投稿している様子はアプリを使っていなくても見れるので、是非キラキラの世界地図をためしに見てみよう!
(香山哲)
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