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勇気と力をくれたテイラー・スウィフトの性暴力1ドル勝訴【勝部元気のウェブ時評】

2017年8月17日 15時00分

ライター情報:勝部元気


世界で絶大な人気を誇るアメリカのシンガーソングライター、テイラー・スウィフト氏が、ファン交流会に参加した元ラジオDJのデヴィッド・ミューラー氏にお尻を掴まれる性暴力被害に遭ったとして争っていた裁判で勝訴したとのことです。

被害に遭ったスウィフト氏側が勤務先であるラジオ局に苦情を入れたことで、ミューラー氏は解雇。ミューラー氏は事実無根を主張すると同時にスウィフト氏の訴えによって職を失ったとして、300万ドルの賠償を求めていました。ですが、裁判所は反訴していたスウィフト氏の主張を認めて、ミューラー氏に対して1ドルの賠償を言い渡しました。

賠償請求金額が僅か1ドルである理由としては、性暴力という行為に対して泣き寝入りをしない姿勢を示し、同じような被害に遭った人々へのメッセージが込められていると言われており、このスウィフト氏の行動が多くの賞賛を集めています。



責任をなすりつける加害者に反論


また、スウィフト氏の法廷における反論もとても素晴らしい発言が目立ちました。たとえば、ミューラー氏が職を失ったことに対しても、「自分(ミューラー氏)の選択によって生じた不幸の責任をなすりつけている」という旨の主張を述べています。

確かに「自分が訴えることで相手の家庭生活を壊してしまうかもしれない…」というように責任を感じて、性暴力被害を訴えるのを躊躇する被害者は少なくありません。ですが、自分の物が盗まれた時や詐欺の被害に遭った時に、「相手の家庭生活を壊してしまうかもしれない…」と感じて、相手を訴えるのを躊躇するでしょうか?

もちろんそんな人は少ないはずです。犯罪という選択をしたのは加害者自身であり、もし犯罪によって生活が壊れるのだとしたら、その全責任は犯罪という選択した加害者本人にあります。被害者には一切責任はありません。スウィフト氏がなすりつけだと主張したように、単に加害者がやりきれない怒りの矛先を被害者に向けているに過ぎません。

「生活が壊れることに比べれば性暴力の被害なんて取るに足らないもの」という間違った認識が社会に充満しているのは、加害者や潜在加害者による責任のなすりつけが成功してしまっているからですが、そのような圧力に苦しむ必要は無いのです。


全ては「加害しなければよかっただけ」


さらに、ミューラー氏側は「写真撮影後に休憩を取ればよかった」「ボディーガードは見ていたなら止めるべきではなかったか」等の主張をしました。確かに性暴力の問題が起こると、被害者やその関係者に対して「〇〇すればよかった」という主張をする人がいます。たとえば、「夜道を一人で歩かなければよかったのではないか」「派手な恰好をしなければよかったのではないか」等もそうです。

もちろんこれらは全て被害者非難であり、本人に矛先を向ければセカンドレイプに該当するものですが、スウィフト氏は「性暴力をしなかったらよかったのではないか」という旨の反論をしているのです。

本当にごもっともで、全ては加害者が加害しなければよかったことに過ぎません。暴力・犯罪は原則的に加害者の意思によって生じるわけですから、被害者側は何を言われようとも動じずに、「こちらの過失探しをしても無意味で、全てはあなたが加害しなければよかっただけ」と言えばよいということを、スウィフト氏は改めて示してくれました。

ライター情報: 勝部元気

株式会社リプロエージェント代表取締役社長。社会派コラムニスト。1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。専門はジェンダー論や現代社会論等。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。著書『恋愛氷河期』(扶桑社)。所有する資格数は66個。

コメント 4

  • 匿名さん 通報

    嫌いなのにわざわざ文句いうためにだけにページ開く人が幸せになりますように。

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  • 匿名さん 通報

    何かわからないけど、このひと苦手なんです。てか、嫌い。

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  • 匿名さん 通報

    この記事を書いているのが男性というのが、また気持ち悪い。

    2
  • 匿名さん 通報

    男性のせいにして終わりというのはあまりにも雑な結論。 そもそもなぜ男性の賛同が必要?男女関係なく、全ての人が考えなければならない問題を、男性側だけに責任転嫁するという無責任さ。

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