企業広報戦略研究所は9月14日、「就活生1000人調査」の結果を発表した。調査は今年7月に実施し、内々定・内定を1件以上獲得した2019年3月卒業見込みの大学生と大学院生計1000人から回答を得た。


就活を通して「企業を好きになった経験がある」と回答した人は78%。一方、「嫌いになった経験がある」という人は43.6%となった。


■企業を嫌いになった人の4割が「周囲の人に企業のネガティブな情報を伝えた」



好きになった理由は「面接官の丁寧な対応」「社風の良さ」「経営理念に共感」などが挙がり、嫌いになった理由は「オワハラがきつかった」「社員の傲慢な態度」「圧迫面接」「人事と社員の内容に齟齬がある」などがあがった。


好きになった経験者のうち、「周囲の人に優良企業だと伝えた」という人は53.5%。次いで「特に何もしない」(26.7%)となるが、以降「企業動について情報収集した」(20.4%)、「周囲の人に、就職や転職先として紹介した」などが続く。


一方、嫌いになった経験のある人は「特に何もしない」が51.1%だが、「周囲の人に企業のネガティブな情報を伝えた」(39.2%)、「周囲の人に就職先や転職先として選ばないように勧めた」(14%)という人もいた。


この結果について調査元は「長期的な企業ブランディング活動において、就活は重要な機会」としている。


■入社を決める際に重視した企業の魅力「自分に合った雰囲気の職場環境である」


選考を受ける前までに感じた企業の魅力は「自分に合った雰囲気の職場環境である」(58%)が最多。続いて「社員がやりがいを持って活き活きと仕事をしている」(47.1%)、「収益基盤が安定している」(46.7%)、「福利厚生が充実している」(43.3%)、「ワークライフバランスが取れている」(42.7%)と続く。


また入社を決める際に重視した魅力の上位5位も「自分に合った雰囲気の職場環境である」(58%)、「社員がやりがいを持って活き活きと仕事をしている」(46.5%)、「収益基盤が安定している」(44.7%)、「福利厚生が充実している」(40.8%)、「ワークライフバランスが取れている」(34.9%)と、選考前の魅力とすべて同じとなった。


企業の魅力を見聞きした情報源で最も多かったのは「社員・店員などを通して」(52%)のリアル情報。以降「企業が直接発信する情報」(43.8%)、「インターネット上での口コミや評判」(39.5%)と続く。


入社予定企業に取組んでほしい社会課題・トレンドを聞くと、1位は「働き方改革」(54.1%)で、2位は「ブラック企業対策」(31.6%)、3位は「女性活躍」(29.6%)となっている。以降「地域貢献、活性化、まちづくり」(21.7%)、「健康経営」(21.2%)などが続く。