過去に体型が原因で屈辱的な経験をしたビューティセラピストが、このほどプラスサイズの女性を専門にしたビューティサロンをオープンした。店の評判は上々、顧客からは絶賛の声が相次いでいるという。
英メディア『The Sun』などが伝えた。

ビューティセラピストのジェイミー・ロペスさん(31歳)は5年前に米ロサンゼルスでオープンしたサロンで成功を収め、このほどラスベガスに支店となるプラスサイズ専門のビューティサロン「Babydoll Beauty Couture」をオープンした。

体重が226kg以上あるジェイミーさんはかつて、ヘアスタイリングのために訪れたサロンで椅子が大きな音を立てて壊れるという経験をした。周りの注目を一気に浴びて、あれほど恐ろしいことはなかったというジェイミーさんは「こんな思いをしているのはきっと私だけじゃないはず」とひらめき、プラスサイズ女性のための店をオープンさせようと資金を貯めたそうだ。

そしてジェイミーさんのサロン第2号店「Babydoll Beauty Couture」には、ヘアスタイリスト、メイクアップアーティスト、ネイリスト、ビューティシャンといった各専門スタッフも“BBW(Big Beautiful Women 大きく美しい女性たち)”で占められており、黒とゴールドを基調にした店内は真っ赤なバラの花とマリリン・モンローの写真が飾られ、設備はプラスサイズの女性用にしっかりと強化されている。

「スタイリング用の椅子は362kgまで、ワックスなどのセラピーに使うベンチは272kgまで耐えられるので壊れないし、お客様は体重が原因で屈辱的な気分を味わうことはありません。
お客様には自分に自信が持てるように最高のトリートメントを提供したいと思っています。帰る時に『私は美しいんだわ』って思ってもらえることが、私にとってはとても大切なこと。女性はどのお店に行っても美しくなれるべきですから。」

サロンを訪れる客は一般人だけではなくモデルやダンサー、ストリッパーもいるそうだ。プラスサイズのビューティサロンを目指して遠方から来てくれる客のために、カップケーキやカクテルなどのサービスも備えている。

常連客の一人であるテキサス州在住のダイアン・ウェルマンさんは「夫と離婚後、長い間サロンには行かなかったし、髪や爪も放ったらかしにしていたわ。でも時間だけがどんどん過ぎていくことに気付いて、人生やり直さなきゃって思ったの。
私はテキサスでは典型的なビッグサイズだから、この店に来るようになってからは気分が上がって自信を持つようになれたわ。自宅から店までタクシー代が50ドル(約5,500円)かかるけど、払う価値があるほどこの店は素敵だわ」と話す。

また、初めてサロンを訪れたカミア・ウィリアムズさんは「すっかりこの店のファンになっちゃった。これまでは普通のネイルサロンで、サイズが大きいから椅子には座れないって断られたこともあったの。でもこのお店は本当に居心地がいいからまた来たいわ」と絶賛した。

ヘアスタイリストのダニエル・ラマスさんも「ここでの仕事が大好きだから、他の店には行きたくありません。
お客様が歌ったり踊ったりして上機嫌で帰っていく姿を見ると、とてもハッピーになります。このサロンではサイズはもちろん、肌の色も関係なく女性はみな魅力的になれるのです。」とジェイミーさんのサロンで働くことを誇りに思っているようだ。

スタッフや客から大絶賛を受けていることに大きな喜びを感じているジェイミーさんは、「サイズを問題なく受け入れるこの店に感激して、実際に泣いて喜んだお客様もいました。ここに来る女性が自分を美しいと感じてくれることが、私にとって最高の喜びですから。」と語っている。



画像は『The Sun 2017年9月11日付「BIG AND BEAUTIFUL35 stone beautician opens a salon especially for plus-sized women… complete with styling chairs that can hold up to 57 STONE」(IMAGE: BARCROFT MEDIA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)