日本の大坂なおみ選手(20)との全米オープン女子シングルス決勝戦にて、審判に怒りを露わにしたアメリカのセリーナ・ウィリアムズ選手(36)。そんな渦中のセリーナを多くのセレブが擁護していることが分かった。


現地時間8日、全米オープン女子シングルス決勝で戦った“テニス界の女王”セリーナ・ウィリアムズと日本の大坂なおみ。大坂がストレート勝ちしたが、セリーナが試合中にコーチから指示を受けたというルール違反で警告を受け、ラケットをコートに投げつけたこと、審判に暴言を吐いたことでペナルティーを取られて会場はブーイングとなり、後味の悪い試合となった。セリーナは男子選手と比べて厳しい扱いを受けたとして「性差別」だと主張していたが、その後1万7000ドル(約189万円)の罰金を科されている。

試合後、歌手のアリシア・キーズはツイッターに「セリーナ・ウィリアムズ、あなたは気品と勇敢そのものよ。あなたがリーダーであり、光であることはこの世界への贈りものよ!! あなたを愛しているし、偉大さとスピリットをシェアしてくれて感謝しているわ! おめでとう、クイーン!!!」とコメント。また歌手のジャネール・モネイは、セリーナが試合後の記者会見で女性の権利と平等のために闘っていると話す動画に「今、クイーンとは何かを意味する例よ。
クイーンは私たちみんなにとってより素晴らしいことのために立ち向かい、チャンスがあるたびに手本となってくれるものよ。愛しているわ、セリーナ・ウィリアムズ! あなたに感謝しているの! あなたを応援するわ」とつぶやいた。

さらに有名司会者のエレン・デジェネレスは、「セリーナ・ウィリアムズ、あなたは世界をより良く変えてくれた。それが私にとって試合よりも価値があると思っているの。画期的な勝利におめでとう、大坂なおみ」と称賛した。そして女優のリース・ウィザースプーンは「なんて試合だったの! あなたの勝利と今日歴史を作ったことにおめでとう、大坂なおみ! それから、セリーナ・ウィリアムズ、原動力となる人、どこに行っても女性のために立ち向かってくれてありがとう」と投稿している。


今回の騒動はまだまだ続いており、オーストラリアの『ヘラルドサン』紙が掲載した漫画家マーク・ナイトの風刺画が物議を醸している。風刺画にはセリーナがコートで子供のように怒って地団駄を踏む姿が描かれ、壊れたラケットやおしゃぶりが転がっているほか、審判がブロンドの女性に「彼女を勝たせてあげてくれない?」と言っている吹き出しが付いていた。これに『ハリー・ポッター』シリーズの著者J・K・ローリングは「最も偉大な女性スポーツ選手を人種差別と性差別の比喩にした」と痛烈に非難した。

ハリウッドでは近年、男女のギャラ格差など平等を求める声が大きく上がっており、擁護するセレブが現れても不思議なことではないのかもしれない。アメリカを含め、日本でも今回の全米オープン女子シングルス決勝の話題はまだまだ続きそうだ。
(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー)