遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研という、名バイプレイヤーたちが本人役としてシェアハウスで共同生活を送る。

……という設定のドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら』(テレビ東京・金曜24:12〜)。


今回はバイプレイヤーズの6人が揃ってミュージックビデオ出演することとなり、撮影にのぞむ。

第1話こそ、シェアハウス内での6人の共同生活を中心に描かれていたものの、それ以降はシェアハウスの外、仕事先での話が多くて、遠藤憲一×松重豊、田口トモロヲ×寺島進……のように、その現場で一緒になったメンバー2人くらいを中心にストーリーが展開されていた。

個人的には、6人のおじさんたちが楽しそうにワチャワチャしているシーンこそが『バイプレイヤーズ』最大の魅力だと思っているので、6人揃っての現場仕事というのは待望!

久々におじさん6人の、集団イチャつきがガッツリ見られるのか!? ……と期待していたのだが、残念ながらメインは、ゲストの野村周平×松重豊でしたね。

まあ、おじさん集団のイチャつき待望派の人たちにとっても大満足なシーンが用意されていたけど。
「バイプレイヤーズ」5話。おじさんたちのダンスがかわい過ぎて本当にヤバイ、萌え死ぬ
イラスト/北村ヂン

過酷な「フケメン・パラダイス」の撮影現場


佐藤日向ちゃんの新曲「ドキドキ大好き! フケメン・パラダイス」のミュージックビデオ撮影現場にやって来た6人。

しかし監督はバイブス重視の少々アレな人で、松重は、なんと野村周平と同級生という設定のフケ顔の生徒役に。その他のメンバーは、テキトーに各教科の教師&用務員さんに配役される。


その後も、曲の世界観を無視して「今、流行り」ということで松重と野村のBL展開をぶっ込もうとしたり、佐藤日向を口説いたりと、やりたい放題の監督。

松重はプロ根性で、

「作品っていうのは、それを作りたいと強く思っている誰かがいるわけじゃない」

「俺達はその誰かに必要とされているわけでしょ、だったらそれに答えて俺達の出来ることを全力でやる。それだけじゃないのかな」

と、どんな要求にも黙って従っていたが、ヤングな野村はストレスを募らせていく。

さらに、残りのメンバーは5時間待ちという過酷な現場!

フルバージョンのMVをありがとう、テレ東!


結局、ワケの分からないことを言っている監督にあいそをつかして、生徒役のバックダンサーたちはみんな帰ってしまい、野村周平のストレスも限界寸前に。

見物にやってきたヤンキーたちは演者にちょっかいを出しまくるし、現場は荒れ放題の状態に。

監督のモチベーションもだだ下がりで、撮影中止かと思われたが……。

そこに、オープニング曲・10-FEETの「ヒトリセカイ」とともにバーンと登場する、学生服で揃えたバイプレイヤーズ。


横並びの6人がスローモーションで歩いてくるというのは、オープニング映像を踏襲したものだろうけど、か……カッコイイ!

並び順もオープニングと揃えてくれれば完璧だったところだが、寺島進が監督に話しかける都合上、画角的に仕方ないところか。

そんで、厄介なヤンキーたちを大人らしく説得する……とかじゃなくて、

田口「そんなにおっさんの制服姿が面白いか?」
遠藤「写真撮れ、オラ!」
寺島「オラ、笑えバカヤロー!」(ヤンキーをビンタする)
大杉「壁ドンしてやろうか、壁ドン!」

と、怖い顔をフル活用したヤクザの手法でヤンキーたちを追い払う、おじさん6人。

直後に、胸元でハートマークを作り、満面の笑みで佐藤日向のバックダンサーを務める振り幅の広さも素晴らしい。

田口トモロヲ、寺島進といった低身長組のズボンの裾は余ってダブダブになっちゃっているのに対して、長身長の松重の裾はパッツンパッツンで、靴下が見えちゃっている感じも、かわいらしくてタマラナイのだ!

惜しむらくは、(当たり前だけど)佐藤日向がメインのミュージックビデオなので、おじさんたちの表情がイマイチ確認できないところ。

ええーい、後ろのおっさんの方にピントを合わせんか! トラストいかねぇ(納得いかない)! フルバージョンのミュージックビデオを見せろや!

……と思っていたところ、YouTubeでフルバージョンが公開されていた。

ありがとう、テレ東!

今夜は、バイプレイヤーズ VS バイプレイヤーズ!?


かつて6人で撮影していたものの、完成させることができなかった映画『バイプレイヤーズ』のフィルムを誰が盗んだのか?

毎回、メインのエピソードの裏で進行していた犯人捜しも、結局このメンバーの中に犯人はいなそうだ……というところで落ち着き、仲のいい6人が戻ってきた。


ミュージックビデオの撮影終了後、制服が似合う、似合わないで大騒ぎしたり、シェアハウスに戻ってから「久しぶりに6人で仕事ができて楽しかったねぇ〜」と輪になって肩をもみ合ったり……。

この雰囲気だよ、ボクらが『バイプレイヤーズ』に求めているものは。……最の高ッ!

このまま特にストーリーが展開しなくていいから、仲のいい6人のイチャイチャを見せ続けてくれ!

……と思っていたのだが、今夜放送の第6話では大きくストーリーが動く模様。

未完成の映画『バイプレイヤーズ』の企画を竹中直人がパクって、2時間ドラマ版『バイプレイヤーズ』を制作しようとしているという。

そのキャストとして、滝藤賢一、古舘寛治、眞島秀和、森下能幸という、まさにもう一組バイプレイヤーズが結成できそうなメンツが登場する。

バイプレイヤーズ VS バイプレイヤーズのバトル勃発とは……、これは楽しみ!
(イラストと文/北村ヂン)