6月3日に行われる新作発表会で、『ドラゴンクエスト』の新たなタイトルが明かされます。今のところ判明している情報は、スマートフォン向けの作品になるという一点のみ。
ジャンルやサービス形態なども、まだ公開されていません。

『ドラゴンクエスト』シリーズといえば、まず頭に思い浮かべるのはRPGでしょう。見下ろし型のドットRPGから始まり、グラフィックの進化に伴って3D表現を取り入れるなど、RPGというジャンルの中でも時代に合わせた発展を見せてきました。

そして、『ドラクエ』シリーズはRPG作品だけではありません。ローグライクを取り入れた『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』シリーズや『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』もあれば、クラフト要素を軸とする『ドラゴンクエストビルダーズ』シリーズなど、多彩なジャンルに挑戦していることでも知られています。

今度行われる新作発表会で、どのような作品が飛び出すのかは分かりませんが、過去のシリーズ作にはなかったジャンルを組み合わせる可能性も否定できません。
そこで今回は、これまでの『ドラクエ』シリーズで取り上げていない人気ジャンルと組み合わせる形で、新作を大胆に予想してみようと思います。

的中率の高さよりも、「こんなドラクエも見てみたい!」という視点で様々なジャンルと組み合わせてみました。新作発表までの待ち遠しい時間を、こちらの記事でしばし埋めていただければ幸いです。

◆スマホアプリの人気ジャンルといえば、やっぱり「バトルロイヤル」!

特定の舞台に集まったプレイヤーたちが、最後の一人になるまで競い合う「バトルロイヤル」。草分け的な存在である『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』をはじめ、『フォートナイト』や『荒野行動』など、いずれも大ヒットとなり、ジャンルそのものも注目を集めています。直近では、『Apex Legends』の活躍も目が離せません。


『ドラクエ』と「バトルロイヤル」を組み合わせた場合、銃を魔法に置き換えるにしても、魔法メインだとあまり『ドラクエ』感がありません。そこで、接近戦に強い「戦士」、素早く移動できる「盗賊」、遠距離攻撃が得意な「魔法使い」を用意し、“戦士は盗賊に強く、盗賊は魔法使いに強く、魔法使いは戦士に強い”といった三すくみのゲームシステムを用意し、『ドラクエ』の各職業同士で戦うのはどうでしょうか。これをベースに、僧侶や賢者、商人に勇者なども加えたいところです。

また、個人戦ではなく、チーム戦にするのもいいかもしれません。『ドラクエ』風に言えば、パーティ戦ですね。「戦士・魔法使い・僧侶」と「勇者・盗賊・賢者」の戦いとかあったら、ぜひ観戦したい!

◆心が折れそうな『ドラクエ』・・・!? 「死にゲー」との組み合わせも気になる!

歯応えたっぷりの難易度で立ちはだかり、多くのプレイヤーが心を折られそうな体験を味わう「死にゲー」。
広義の「死にゲー」はかなり幅広くなりますが、このジャンルの代表的な作品のひとつ『ダークソウル』シリーズのようなゲーム性(アクションRPG)との組み合わせで考えてみます。

アクションRPG要素のある『ドラクエ』作品としては、既に『ドラゴンクエストヒーローズ』などがあります。しかし『ヒーローズ』は、一騎当千の活躍ができるタイプなので、「死にゲー」とは大きく方向性が異なります。あの角を曲がるだけで、手に汗握る緊張感が迸る・・・そんな、死闘が続く『ドラクエ』も一度見てみたいものです。「さまようよろい」とか、かなりの強敵になりそう・・・!

「死にゲー」は基本ソロプレイも多いので、『I』を「死にゲー」にアレンジするのも面白そうです。『I』だとダンジョンも暗いので、その点でもうってつけ。
「ロトのよろい」を求めて廃墟を探索するシーンとか、きっと絵になることでしょう。

容赦ない「死」が訪れるゲーム性なので、世界観や雰囲気もダークな方向に寄りがちですが、「死にゲー」な『ドラクエ』だとどうなるのか。その点も興味を惹かれます。“ダークなドラクエ”も気になりますし、『ドラクエ』らしい世界観での「死にゲー」も、新たな可能性の扉を開きそうな予感。どちらも見てみたいものです。

巨大な敵と戦ったり、こっそり潜入する『ドラクエ』も!

◆巨大ボスを打ち倒す爽快感を『ドラクエ』で! 「ハンティングアクション」も捨てがたい

強大なモンスターと対峙し、ひとりもしくは協力プレイで激戦に挑む「ハンティングアクション」。
ゴッドイーター』や『討鬼伝』など、シリーズ展開に至った作品も多数ある人気ジャンルのひとつです。草分け的な存在である『モンスターハンター』の最新作『モンスターハンター:ワールド』が世界的なヒットを遂げており、大型拡張コンテンツのリリースも控えています。そんな今だからこそ、ハンティングアクションな『ドラクエ』も見てみたいところです。

ファンタジー系物語における王道のひとつといえば、やはり竜の討伐。シリーズの原点である初代『ドラゴンクエスト』でも、竜王との戦いが描かれました。『ヒーローズ』の時よりも更に大きなドラゴンと戦えたら、気分はまさにドラゴンスレイヤー! 文字通り、伝説に名を残す勇者になれそうです。


リアルなドラゴンも悪くありませんが、『ドラクエ』ながらのポップなデザインの巨大なモンスターと、迫力溢れる激戦を繰り広げてみるのも一興でしょう。『ドラクエ』関連の漫画やアニメで見たようなバトルを再現してくれたら、興奮間違いなしです。

◆意外、だからこそ気になる! 『ドラクエ』と「ステルス」の組み合わせ

敵陣に侵入し、気づかれることなく目的を果たすステルスゲーム。代表格とも言える『メタルギア』シリーズをはじめ、『アサシン クリード』シリーズや『天誅』シリーズなど、いずれも魅力溢れるゲームデザインで、このジャンルを力強く支えています。

『ドラクエ』と「ステルス」は意外な組み合わせに思えますが、お城に潜入したりこっそり脱出するといったシチュエーションは、『ドラクエ』シリーズ作の中にはいくつかあります。『ドラクエIV』で「へんげのつえ」を使ってモンスターになりすまし、デスパレスに潜入したシーンなど、シリーズファンの記憶には色濃く残っていることでしょう。へんげした姿を利用した形ですが、これも潜入のひとつと言えます。

普段は正々堂々、正面から挑むことが多い『ドラクエ』だけに、意外なジャンルと組み合わせることで、新たな魅力が生まれるかもしれません。主人公を盗賊にして、暗殺・・・だと『ドラクエ』っぽくないので、あくまで気絶どまり。そしてお宝を盗んだり、囚われの姫を助け出すといった、ちょっと変化球な『ドラクエ』も気になります。

挑戦作が多い『ドラクエ』なら、「落ちモノパズル」や「格ゲー」もアリ!?

◆4色のスライムが揃うと消える、というド定番も悪くない!「落ちモノパズル」も良さそう

カードバトルやボードゲーム、モンスターの育成にリズムアクションと、主軸がRPGのシリーズ作品としては、かなり広いジャンルに渡って活躍している『ドラクエ』。他のRPGシリーズにも派生作はありますが、『ドラクエ』の広がりは一線を画す勢いです。

そんな『ドラクエ』と「落ちモノパズル」も、相性は悪くなさそう。パズルゲームもいくつかジャンルがありますが、『テトリス』をはじめ、大ヒットを遂げた作品をいくつも生み出した「落ちモノパズル」こそ、『ドラクエ』に相応しいでしょう。

「落ちモノパズル」の定番は“揃えると消える”なので、そこは踏襲。勇者などの人間が消えるのはちょっと怖いから、ここは『ドラクエ』の顔とも言えるモンスターが落ちてくる形にしましょう。代表的な存在といえば、やはりスライム。スライムは、通常の青のほかに、赤(スライムベス)や黒(メタルスライム)もいますし、派生だと緑(バブルスライム)あたりも色合い的に合いそうです。

ぷるぷると可愛い、色とりどりのスライムが落ちてきて、それを並べ替えて色が揃うと消えて・・・いやこれちょっと、どっかで見たことがあるような気が!? ま、まあ、ルールはともかく、『ドラクエ』な落ちモノパズルも楽しそう、ということでひとつ!

◆勇者よりも強いヤツに会いに行く!? 『ドラクエ』で「格ゲー」も激熱!

勝ち負けの真剣勝負に挑む、手に汗握る「格闘ゲーム」。略して「格ゲー」と呼ばれるこのジャンルも、火付け役となった『ストリートファイターII』以降、長く愛され続けています。『BLAZBLUE』シリーズや『鉄拳』シリーズなど、2D・3Dを問わず、今も様々な作品が登場。今やオンラインを介し、世界中のライバルと戦える時代となりました。

RPGの派生作として「格ゲー」がリリースされる例は、珍しくはあるものの、決して皆無ではありません。ナンバリング4作目の続編に当たる『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』は格闘ゲームですし、その後『ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』も発売。また、鋭意開発中ですが、スマホの人気RPGの新展開となる『グランブルーファンタジー ヴァーサス』も注目を集めています。

格闘ゲームではなく対戦アクションですが、スクウェア・エニックスは、シリーズの歴代主人公を中心とした『DISSIDIA FINAL FANTASY』シリーズを展開しているので、こちらも『ドラクエ』歴代勇者を集結させてみるのはいかがでしょうか。『I』の勇者はオールマイティで、『II』はきっと攻撃特化。『IV』は男女共に選べて、『X』の外見はカスタマイズ可能でお願いします。最近の「格ゲー」は登場キャラが多いので、勇者に加え、パーティメンバーの参戦も期待したいところ。その場合、『III』の仲間枠が大変なことになりそうですが、そこも含めて見てみたい!

『ドラクエ』ヒロインと恋愛するのも悪くない! “歩く”に注目したあのゲームが出る可能性も・・・

◆伝説の剣の下で告白されたら・・・? 「恋愛ゲーム」な『ドラクエ』にも興味津々

RPGシリーズの派生作は色々ありますが、「恋愛ゲーム」に発展するケースはあまり多くありません。特に国産のRPGだと、主人公と結ばれるヒロインが決まっているケースが少なくないので、恋愛要素を切り出したスピンオフ的な作品が作りにくいのかもしれません。

ですが、『ペルソナ』シリーズのいくつかは本編内で恋人関係に発展する可能性があったりと、「恋愛ゲーム」とRPGの相性は決して悪いわけではありません。むしろ『ドラクエ』シリーズは、『V』で結婚相手をプレイヤーが決定できたり、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』ではいっしょに住むパートナーを選べる新要素が追加されるなど、恋愛的な要素を取り込む時も間々あります。

このジャンルと組み合わせる場合、『ドラクエ』の主人公である勇者は男性の場合が多いので、ヒロインを攻略するタイプが良さそうです。一緒に冒険したり、ダンジョンに挑んだりすると、親密度が上がりそう。手強い敵に勝つため、育成要素があってもいいかもしれません。そして、「恋愛ゲーム」の代表格にならって、伝説の剣(が突き立っている台座)の下で告白を! この場合だと、ヒロインから告白されそう。3年間の勇者生活が報われるか否か、緊張の一瞬ですね。

しかしこのジャンルだと、魔王の扱いが若干軽めになりそうな予感も。・・・いや、魔王も攻略対象にすればいいのでは? なんだか夢が広がります。

◆てくてく歩く『ドラクエ』もヒットの予感!? あの作品の新作が出るのかも

スマホで大ヒットと言えば、位置情報を活用したゲームも外せません。『Ingress』で一躍有名になりましたが、それ以前も様々なタイトルがリリースされましたし、やはり『ポケモンGO』の爆発的なヒットは忘れられません。2018年6月には『妖怪ウォッチ ワールド』が登場するなど、RPGのシリーズ作品が「位置情報ゲーム」に発展する例も複数あります。

“歩く”という要素と関連していることも多い「位置情報ゲーム」。この“歩く”に注目した『ドラクエ』作品は、実はすでに存在しており、万歩計機能を軸とした携帯ゲーム『ドラゴンクエスト あるくんです』が1998年に発売されました。

国民的な人気を誇り、“歩く”という要素をいち早く取り入れた『ドラクエ』だからこそ、スマホ向けの新作として「位置情報ゲーム」を繰り出してくるかもしれません。それこそ、『ドラゴンクエスト あるくんです』が新作アプリとして登場するかも・・・?

学生の頃に『ドラクエ』を遊んでいたけど、社会人になりRPGを遊ぶ余裕がなくなったという方も少なくありません。しかし、この“歩く『ドラクエ』”なら、日常と平行して楽しめる可能性も高そうです。このジャンルとの組み合わせも、充分アリでしょう!

勝手な予想や希望を綴ってみましたが、実際に新作が発表されるタイミングはもう目前。「スマートフォン向け『ドラゴンクエスト』新作発表会」は、6月3日の昼12時よりスタートします。本シリーズの生みの親であり、ナンバリング作を中心に深く関わっている堀井雄二氏も登壇されるので、かなり力の入った新作発表会となりそうです。

いち早く新作が知りたい方は、この発表会をお見逃しなく。そして、実際に発表されるまで、どんな新作が登場するのか、あれこれ想像して楽しんでおきましょう!

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