なぜ、食玩にはお菓子がついているのか
バーバラ・アスカの「謎」シリーズ〜。今回は「食玩」。


タイトルを見て、不思議に思う方もいるかもしれない。
「お菓子がついているから、食玩というんじゃないか」と。

だけれど、筆者は以前から不思議に思っていた。
誰の目から見ても明らかに「食玩」のメインは「玩具」、おもちゃである。
「食玩」に入っている、ほんのちょっぴりの「お菓子」。それにどのような意味があるというのだろう?

さて、筆者はこれを解決すべく、食玩にお詳しい、フリーランス・マルチメディアプロデューサーの遠藤秀昭氏に電話インタビューを試みた。


「まず、食品が入っているからこそ、食品売り場で売れる、ということがあると思います。スーパーマーケット等で、お子さん連れのお母さんにまで顧客層を広げるということがこれで可能になるのではないかと」

なるほど、なるほど。

それでは、食玩のヒットの元になった「チョコエッグ」の製造販売元である、フルタ製菓の広報担当さんに、突撃〜。

「当社は、お菓子メーカーですので、お菓子のおまけ、というのが基本です。あくまでメインはお菓子です。何故、お菓子の方が小さく、玩具の方が大きくなったかといいますと、それはやはり、ブームの流れですね。
お菓子よりも、おまけのほうに魅力を持たせたということになります。あくまで『企画商品』ですので、おもちゃを売るためにお菓子をつけたということではありません。『チョコエッグ』も、チョコの卵からおもちゃが出てくるという意外性を狙った商品です。」

ふむふむ。流通上の問題ではない…と。
つまり、食玩のお菓子はどんなに小さくても、主役ということである。
しかし、お菓子が入っていることで、お菓子売り場で「おもちゃ=大きなおまけ」を販売できることもまた事実である。


お菓子の魅力化、という観点から生まれた「食玩」は21世紀最初の大ヒットおもちゃといえるだろう。

21世紀最後の「大ヒットおもちゃ」は何になるのだろう。
ああ、それを買い与えるバアサンバーバラ…。考えたくない…(生きてないって)。(バーバラ・アスカ)