
この「壱億円」では何も買えませんが、夢がふくらみます。フーセンもふくらみます。
ジャンボ宝くじで、もし3億円当たったら。そんな「つもり」を味わうお菓子がある。
「当たったつもりでジャンボ3億円ガム」。パッケージはA5サイズぐらいあって、ちょっとでかく、商品名もちょっと長い。「もし宝くじに当たったら あなたは、どんな夢を見ますか!」というコピーも添えられているし、裏面には“札束まみれ”、“宇宙旅行”、“ランボルギーニ・カウンタック”をポワワワ〜ンと夢想する男性の姿が。
そんな感じの「ジョークグッズ風菓子」だ。
中身はといえば、実物のお札の大きさに近いガムが3枚。見た目は一万円札ベースだが、額面は子供銀行券的なノリで、「壱億円」とある。福沢諭吉とおぼしき人物もちゃんと印刷されているが、なぜかマスクしていたり、あごヒゲ生やしていたり、メガネだったり、ネクタイしてたり。なぜかそんな図柄のバリエーションあって、全6種。
こんなステキガム、なぜ発売しようと思ったのか。製造元のトップ製菓にたずねてみたところ、工場長が答えてくれた。
「商品名の通り、もし3億円当たったら、どういうものを買いたいか。そんな夢を、ガムを食べながらふくらませてもらおうと思いました」
このガムが出たのは昨年11月。
これ、「3億円ガム」どころでなく、サイズ280×135ミリ、「ガム50枚ぶん」という、ハンパない大きさの巨大ガム。
縁起物などとしての需要もあり、人気もあったのだが、やはり「大きすぎる」、「食べづらい」という意見も多かった。
「それで、食べやすいように大きさを原寸に近いものにした代わりに3枚組にしたんです。“3億円”ということで、ちょうどジャンボ宝くじにひっかけられますし。いわば、バージョンアップですね」
と工場長。
「大きいガムを作る」ということに関しては、もともと板ガムはシート状のものを裁断していくものなので、サイズ面では技術的にそれほど大変ではないのだそう。
それよりも、ガム表面にほどこすプリントのほうが、苦心したという。
「ガムの表面には、くっつき防止のために粉がまぶしてあるのですが、これがあるとインクがのりにくい。その調整が大変でしたね」
工場長によれば、この商品の企画と開発には、社長自らも参加しているのだという。そこにまた、グッときた。
金持ち気分を味わってみるか、ガムで。
……モゴモゴモゴ……。うまいが、口の中いっぱい。さすがにあご疲れるわ。こういう食べ方するもんではないんだろうが。
「モゴモゴッモゴ、モゴモゴゴ(かみおわったら、くずかごへ)」。
(太田サトル)
「当たったつもりでジャンボ3億円ガム」。パッケージはA5サイズぐらいあって、ちょっとでかく、商品名もちょっと長い。「もし宝くじに当たったら あなたは、どんな夢を見ますか!」というコピーも添えられているし、裏面には“札束まみれ”、“宇宙旅行”、“ランボルギーニ・カウンタック”をポワワワ〜ンと夢想する男性の姿が。
そんな感じの「ジョークグッズ風菓子」だ。
中身はといえば、実物のお札の大きさに近いガムが3枚。見た目は一万円札ベースだが、額面は子供銀行券的なノリで、「壱億円」とある。福沢諭吉とおぼしき人物もちゃんと印刷されているが、なぜかマスクしていたり、あごヒゲ生やしていたり、メガネだったり、ネクタイしてたり。なぜかそんな図柄のバリエーションあって、全6種。
こんなステキガム、なぜ発売しようと思ったのか。製造元のトップ製菓にたずねてみたところ、工場長が答えてくれた。
「商品名の通り、もし3億円当たったら、どういうものを買いたいか。そんな夢を、ガムを食べながらふくらませてもらおうと思いました」
このガムが出たのは昨年11月。
その3年前には、「気分だけでも億万長者ガム」というガムが同社から出ていた。
これ、「3億円ガム」どころでなく、サイズ280×135ミリ、「ガム50枚ぶん」という、ハンパない大きさの巨大ガム。
縁起物などとしての需要もあり、人気もあったのだが、やはり「大きすぎる」、「食べづらい」という意見も多かった。
「それで、食べやすいように大きさを原寸に近いものにした代わりに3枚組にしたんです。“3億円”ということで、ちょうどジャンボ宝くじにひっかけられますし。いわば、バージョンアップですね」
と工場長。
「大きいガムを作る」ということに関しては、もともと板ガムはシート状のものを裁断していくものなので、サイズ面では技術的にそれほど大変ではないのだそう。
それよりも、ガム表面にほどこすプリントのほうが、苦心したという。
「ガムの表面には、くっつき防止のために粉がまぶしてあるのですが、これがあるとインクがのりにくい。その調整が大変でしたね」
工場長によれば、この商品の企画と開発には、社長自らも参加しているのだという。そこにまた、グッときた。
金持ち気分を味わってみるか、ガムで。
せっかくだから1億円ぶん、一気食いしてみた。これだけで板ガム10枚ぶんぐらいあるな。
……モゴモゴモゴ……。うまいが、口の中いっぱい。さすがにあご疲れるわ。こういう食べ方するもんではないんだろうが。
「モゴモゴッモゴ、モゴモゴゴ(かみおわったら、くずかごへ)」。
(太田サトル)
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