駅に眠る古い古いスタンプ
(上)栃木県「佐野市」のスタンプ。印面は「佐野町駅」 (中)同じく栃木県「福居駅」のスタンプ (下)千葉県「松岸駅」のスタンプ
記念スタンプに関するお話は、私、とにかく個人的に大好きであることから、コネタでも何度も取り上げさせていただいています。
最近では、某大手新聞にも駅スタンプに注目した記事が掲載されたり、テレビドラマにちらりと登場したりと、ちょっとずつですが、愛好者も増えているような気がします。
嬉しいな。

さて、メモ帳を片手に勝手にスタンプラリーなんてやりながら、駅員さんとお話をしたりすると、時々、とんでもないお宝にめぐり合うことがあります。取っ手の部分に、深く年月が染み込んだ古い古いスタンプが、駅によっては大事に保管されていて、今でも押させてもらえたりすることがあるのです。

関東北部に広く路線を延ばす東武鉄道には、こうした古いスタンプが残されている駅がいくつかあります。
佐野ラーメンで知られる栃木県佐野市にある「佐野市駅」には、まだこの駅が「佐野町」と名乗っていた当時のスタンプがあります。戦前のものらしく、文字は右から左へと書かれています。
そんな骨董品に実際に触って、押せるなんて、タイムスリップした気分です。
また、日本最古の学校があることで知られる足利市にある「福居駅」にも、古いスタンプがあります。近所にある八坂神社を書いたものですが、保存状態が大変よく、現在でもとても綺麗に押すことができます。

さて、では、現在でも駅で押せるスタンプで、もっとも古いものはどの駅なのでしょう?
駅スタンプならおまかせの「STATION STAMP」のWebマスターKANTAさんによれば、千葉県のJR松岸駅ではないかな? とのお答えでした。設置されたのは、1933年と言いますから、えーと、な、73歳(!)です。
さすがに、綺麗な印影を得るのは難しかったですが、雰囲気はばっちり。
こんな博物館級のお宝を普通に押させてもらえるなんて、貴重な体験です。
(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)