夏本番、暑いと売れるモノは?
冷やし中華は実は梅雨の風物詩?
ようやく東北地方でも梅雨明けし、これからが夏本番! 気温もぐんぐん上昇する見込みだ。ここ数年特に地球温暖化という言葉がいろいろなところで使われているが、事実、都心の夏は確実に以前よりも気温が高くなってきている。

こう暑くなると、デパートの屋上のビアガーデンでパーっとやろうと思うサラリーマンの方は沢山いると思うが、気温が22度を超えるとビールの売れ行きが伸び始めるというのは結構知られた話。ではビール以外に気温の変化とともに売れ行きが伸びる商品はどんなものがあるのだろうか?

『よくわかる気象・天気図の読み方・楽しみ方』(成美堂出版)によると、気温が20度を超える頃にはまずエアコンが売れ始める。21度になるとポロシャツも売れ始め、23度になったらなんと浴衣や甚平が売れ出す。これくらいになるとみんな夏祭りのことを想定しだすのだろうか。24度になると今度はもう夏真っ盛りの気分で水着が売れ始める。そして25度になればみんなもう喉がカラカラ、麦茶が売れ始め、26度になると今度は虫たちが活発に動き出すためか蚊取り線香などの殺虫剤系が売れ始める。
27度ではもうみんな冷たいものが食べたくなりアイスクリームが好調、28度になると今度は夏バテしないようにと鰻の蒲焼を食べるようになり、29度ではもう紫外線がキツすぎて日傘が売れ筋に(日傘はもうちょっと気温低いときに買っておいたほうがいいかも)。そして30度になると、やっぱりカキ氷が食べたくなるのであった。

以上は一般論で想像しやすいが、意外な例もある。
その代表格が冷やし中華。梅雨明け時期から秋口までのもっとも暑い間によく売れると思われがちだが、実は意外にも梅雨の時期に一番売れ、8月に入ると途端に落ち込んでしまうらしいのだ。
近所の中華料理屋の主人にも聞いてみたが、どうやら暑くなりだした頃、久しぶりに冷やし中華が食べたいと思う時期に一番注文があるようだが、どうやら一度冷やし中華を食べたらそれでその夏は満足してしまう人が多いとのこと。
8月に入るとそんなに冷やし中華は出なくなるらしく、やはり冷房の効いた店内では熱いラーメンを注文する人のほうが多いようだ。

このように気温と売れ筋商品には密接な関係があり、特に猛暑と冷夏の場合ではまったく売れるものが異なってくる。これからが暑さの本番を迎える時期ではあるが、気温を見て今頃どんなものが売れているのか想像してみるのもおもしろい。特に売れ筋商品から派生する別の意外なものを沢山イメージできれば、思わぬヒットにめぐり合えるかも?
(リップカレント)