これからは、スプーンなしで「食べる」ヨーグルト
外で食べられるパウチ型のヨーグルトなら、こんな車窓の風景もよく似合います。
出張先の駅売店で見つけた、「パウチ型ヨーグルト」。
森永の「ウイダーinゼリー」などのような、そのまま飲むことのできるパウチ型にもかかわらず、パッケージデザインは、森永のおなじみのカップヨーグルト、「アロエヨーグルト」「ブルーベリーヨーグルト」と同じである。

これって、「飲むヨーグルト」ってこと?

実際に購入して飲んでみると、飲みやすいにもかかわらず、明らかに「飲むヨーグルト」とは別モノだ。
飲んでいるのに、ちゃんと「食べている」感じなのである。
ちょうど出張で、朝のヨーグルトを欠かしていただけに、電車の中でヨーグルトをとれたのは、ちょっとトクした気分でもあった。

森永乳業株式会社によると、この「パウチ型ヨーグルトシリーズ」が発売されたのは、2005年3月8日から。
まず「アロエヨーグルト ハンディスタイル」が新潟・長野を除く首都圏のコンビニで先行発売され、その後、全国のコンビニで限定発売→全国量販店、一般小売店と販路を拡大したとか。
続いて、「ブルーベリーヨーグルト ハンディスタイル」も今年の2月に発売、この8月29日からは「グレープフルーツヨーグルト ハンディスタイル」が新商品として登場したという。

「アルミパウチ容器入りのヨーグルトがあれば、という意見は『ウイダーinゼリー』などのゼリー飲料が浸透し始めた3年ほど前から、あがっていました。実際に開発には2年間を費やしたんですよ」
と、広報IR部の並木さん。ヨーグルトの市場が3年程前から落ち着きをみせており、「画期的な商品を発売して市場の活性化を図りたい」という思いから生まれたものだとか。

「実際に、グループインタビューなどで、味についての意見よりも、食べやすさなど形態への意見も多数みられるようになったこともあります」
と言うが、開発には様々な苦労もあった。
「チルド商品では初の形態のため、まずは機械・包材のメーカーと共同で充填(じゅうてん)機械と容器の開発を行いました。特に、乳酸菌は生きているため、高温殺菌ができないなど、技術的な面での苦労が多かったですね」
一般に、「パウチ型=ゼリー飲料」のイメージが強いため、パッと見てわかるよう、カップタイプと同じデザインを採用したのも一つの工夫だとか。


ところで、客層は?
「特に駅構内のコンビニなどでの売上が多いですね。朝食代替としての需要が高く、朝、20〜30代の購入が多いです」
毎日ヨーグルトを食べたいが、忙しい朝の時間、ゆっくり座って食べられない人も多いかもしれない。そんな人たちにとって、この「持ち運びできる」「スプーンなしで食べられる」ヨーグルト、非常に便利な存在になりそうだ。
(田幸和歌子)
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